
(10)弱点克服でさらなる高みへ! 島内宏明

夏季オープン戦の調子こそ「あまり良くない」とするものの「昨季のオープン戦も不調だった中で活躍できたからあまり気にしていない。不振時は前の試合を忘れ、切り替えて次の試合に臨むことが必要」と前を向いた。本調子ではないが焦らずリーグ戦へ向けて調整するその姿に、主力選手としての貫禄と頼もしさを感じさせた。
昨季、初のベストナインを獲得し上々のシーズンだったが「アウトコースに弱い」という課題が生まれる。後半戦になるにつれ、その弱点を突かれるように一時6割だった打率が下降してしまった。
その弱点を克服する契機が夏の韓国遠征で訪れた。韓国の大学の対戦時に打席に立つと島内は「韓国はストライクゾーンが広い」と気付く。ストライクゾーンが広がれば当然苦手とするアウトコースの範囲が広がる。その中でも結果を残すべく試行錯誤を続けた。そして打席でよりホームベース側に立つようにし、打つポイントを近くした。帰国してからもそれを続け、さらにその後のオープン戦では「アウトコースをレフトに打つこと」を意識した。その結果、アウトコースに対する苦手意識を克服。打撃により一層の磨きがかかり「(秋季リーグ戦は)長打を増やしたい」という目標を掲げた。チーム長打率1位の.487をたたき出した島内の打撃は今季も相手を脅かすに違いない。
昨年秋からチームの主力として活躍し続けたがいよいよラストシーズン。頂点という最高の結果を得られるかはこの男のバットに懸かっている。最後に島内は「(大学野球を)良い形で終わりたい」と語気を強めた。その姿はかつて控えから抜け出せず「野球場より学校に行こう」と思っていた島内ではない。チームを頂点に導くのに欠かせない主力選手としての島内だった。
◆島内宏明 しまうちひろあき 法4 星陵高出 180cm・78kg 左/左 外野手
次回のTOYKOBIG6秋2011は9月9日(金)、野村(商4)、川辺(商4)、柴田(章・文4)、上本(商3)をアップ予定です。お楽しみに。
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