(5)投手特集① 中村健太、加賀谷至、菊池秀之
「個人の成績は二の次。チームが勝つことを第一に」。誰よりもチームの勝利に全身全霊をささげるがこの中村だ。
そんな中村はさらなる変化を遂げている。その一つに挙げられるのが自身の投球スタイルだ。昨年までは気持ちを前面に押し出していくピッチングをモットー

勝利への執念を見せる中村
としていた。しかし「それだと感情の起伏が激しくなり、ピッチャーとして良くない」と自らを分析。気持ちを抑えた冷静なピッチングへの転向を決意する。さらなる成長を遂げた中村は、春季リーグでも中継ぎとしてフル回転。さまざまな課題を残しながらも、大人の投球を披露した。
それでも「何が悪いのか分かっているのに解決できず実行に移せなかった」と春のチームを振り返る。「それは私生活の面からも言えること」とその言葉の端々からチームに対する思いが伝わってくる。
春の悔しさをはねのけ、秋季リーグではチームの歯車となれるか。優勝につながるピッチングに期待が懸かる。
◆中村健太 なかむらけんた 政経3 新潟明訓高出 182cm・78kg
次世代のエース候補!――加賀谷至
普段はシャイな一面をうかがわせるルーキーの加賀谷も、マウンドに上がればその表情はまるで別人。真剣な眼差しからは自信さえもうかがわせる。大きな体格から投げ下ろされる直球はルーキーながら一級品。「三振を取るピッチャーではないので、低めに集めて打たせて取っていくタイプ」と見た目とは裏腹に、技巧的な投球術を持ち合わせるのが加賀谷の特徴だ。
そんな加賀谷は高校時代に軟式野球の優勝経験を持つ。その実績を買われ明治大学に進学を決意。入学早々に春季リーグでベンチ入りし、ルーキーにして先発の大役も任された。そんな期待のルーキーも、試合に出るだけでは満足しない。「立ち上がりやセットポジションでのコントロールが今の課題」と秋季リーグに向けてまた一からベンチ入りを狙う覚悟だ。
激しい投手陣争いが繰り広げられる中でそこに食い込むことができるか。それは秋季リーグでの活躍に懸かっている。次世代のエース候補としてさらなる進化を遂げた姿がマウンドで見られるだろう。
◆加賀谷至 かがやいたる 法1 能代高出 174cm・88kg
期待のルーキー左腕!――菊池秀之

ルーキーとして期待の懸かる菊地
細身の身体から繰り出される変幻自在の投球が印象的な菊池。独特の見にくいフォームで相手打者を翻弄(ほんろう)させるのが彼の持ち味だ。
高校時代は軟式野球の全国大会決勝で同期の加賀谷と投げ合いを繰り広げた経歴を持つ。そこでは加賀谷に軍配は上がったものの、今の菊池も負けてはいない。春季リーグではルーキーながらベンチ入りを果たし、登板機会を与えられた。それでも「春は打たれたので低めを狙ってもっとコースを突いていきたい」とさらなる向上心を見せる。公式戦のないこの時期は走り込み中心のメニューで下半身を徹底的に強化に図るつもりだ。
あくまで超えていくのは過去の自分。「自分に勝っていきたい」とさらなる成長を予感させる。ルーキーとして新しい風を巻き起こせるか。ルーキー左腕の躍進が秋季リーグ優勝には必要不可欠だ。
◆菊池秀之 きくちひでゆき 農1 新田高出 173cm・65kg
次回は引き続き投手の紹介です!お楽しみに!
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