(9)激戦必至、総力戦で挑む 血の明法戦を制せ!

2011.09.16
(9)激戦必至、総力戦で挑む 血の明法戦を制せ!

 今春はAクラス入りを懸けた戦いで惜しくも法政相手に涙をのんだ明治。2季連続Bクラス入りという屈辱を強いられてしまった。捲土(けんど)重来を期し、逆襲に燃える戦いが幕を開ける――。

 第6カードにAクラス入りを懸けて法政と対峙(たいじ)した春。ドラフト1位候補・野村(商4)を軸に布陣のそろう中、法政打線に堅城を抜かれてしまった。高打率をたたき出した多木、建部や野村から神宮初アーチを放った大物ルーキー・伊藤など強力打者の集中打を止めることができず苦戦した。彼らを抑えることができればリーグ優勝へ向け視界が開ける。今季は既に2本の本塁打を放った川辺(商4)をはじめとして打線が絶好調のため、投手陣がいかに法政打線を封じることができるかに勝利の命運は託される。

 今シーズン野村は史上7人目の300奪三振&30勝のW達成が懸かっている。既に達成済みの300奪三振に加え、30勝まで残るは4勝。立ちはだかる法政打線相手にどのように勝負していくか。今カードの野村の投球がリーグ優勝、記録達成へつながる重要なカギとなる。

 この夏フォークだけでなく新たにスライダーでも三振を奪える力を付けた難波(情コミ4)、オープン戦好調で特に対読売ジャイアンツ戦で無安打零封の快投をした柴田(章・文4)らも最後のシーズンに気合いが入る。さらに最速148kmのストレートを誇る関谷(政経2)や1年生ながら対早稲田戦で2回3分の1を無失点で切り抜けるなど、抜群の安定感を見せた今岡(文1)が台頭。下級生の成長によりさらに充実した陣立てで春のリベンジへ闘志を燃やす。役者はそろった。4季ぶり34度目の天皇杯奪還へ、法政打線を封じに挑む。

対早稲田戦2回1/3無失点今岡

 「こんないい球場で投げることができて幸せ」。打者を打ち取った際に見せる笑顔がまぶしかった。新人戦で好投を演じ、オープン戦も絶好調だったルーキー今岡。今秋、初めてリーグ戦のマウンドに立った。しかしルーキーながらプレッシャーをみじんも感じさせず、対早稲田戦では2試合に登板し計2回1/3を無安打無失点。安定感抜群のピッチングを披露した。「結果を出そうとすると駄目になるから、自分がやることを積み重ねて抑えたい」。のびのび投げられるのも、1年生だからこそ。抑えのカギを握る存在となるはずだ。