中嶋、プロから初安打!野村は2回無失点/日米大学野球選手権オープン戦

2011.06.28
中嶋、プロから初安打!野村は2回無失点/日米大学野球選手権オープン戦
 内海島岡ボールパークに大学日本代表が顔をそろえた。明治の本拠地であるこの場で行われた、イースタンリーグ混成チームとのオープン戦。代表のユニホームに身を包んだ野村(商4)と中嶋(法2)が米国での活躍を予感させるプレーを見せた。

プロの打線にも果敢に挑んでいった野村
プロの打線にも果敢に挑んでいった野村

 野村がマウンドに立ったのは3回。スカウトの視線も注がれる中、プロとの戦いが幕を開けた。
 「やはりリーグ戦より力が入った」。立ち上がりは、プロの打者を相手に力みが出てしまった。この回先頭打者であった田中大二郎選手(東京読売ジャイアンツ)に中前安打を打たれると、次の中井大介選手(東京読売ジャイアンツ)にも左前安打を放たれ、早くも無死一、二塁のピンチを背負ってしまう。しかし「抑えるのが投手の役目」。ここで決して点を与えないのがエース・野村だ。続く坂田遼選手(埼玉西武ライオンズ)をサードフライに打ち取り、1死とする。なおも一、二塁。打席には荒木貴裕選手(東京ヤクルトスワローズ)を迎えた。二者連続安打を浴びて「甘く入ると全て打たれてしまう」ことを思い知った野村。丁寧に、かつ鋭く。コースを巧みについた投球で見事併殺打に仕留め、危機を切り抜けた。その後もコントロールがさえわたり、4回はピシャリ三者凡退に封じた。ここで野村とプロとの対決は終了。2回2安打無失点と、先発・藤岡(東洋大)から譲り受けたマウンドをしっかり守り抜いた。それでも「納得のいくボールは一つもなかった」。常に上を追い求める野村らしい一言だった。

 一方の中嶋は代打からの出場だった。6回、無死一塁。このとき既に4点ビハインドの状況で、巡ってきた得点のチャンス。ここで2番・佐々木(早稲田)の代打に中嶋が送られた。対するは東京ヤクルトスワローズ・日高亮選手。「タイミングを早く取るよう意識していた」(中嶋)。プロのキレとスピードのあるボールにも初球から食らいついた。アウトコースのストレートを力強く振り抜きライト線へ。これがこの日の代表チームにとって初の二塁打となった。

チームにとってこの日初となる長打を放った中嶋
チームにとってこの日初となる長打を放った中嶋

 中嶋の一打で一塁走者金子(立命大)を三塁に置くと、3番・鈴木(東洋大)の内野ゴロで一気にホームイン。中嶋の二塁打があってこその1点だった。右打者が少ない中で、その存在感が光った中嶋。貫禄さえ漂っていた。
 
 代表チームは敗戦を喫したものの野村、中嶋ともに結果を残した。収穫もあったこの試合だが野村にとっては「理想のストレートにはまだまだ遠い」と渡米直前に課題も見つかったようだ。明日のオープン戦の相手は東芝。そこでしっかり調整し、米国へ向かう。