
(10)竹田主将、島内が初のベストナイン選出!/東京六大学春季リーグ戦

「チームのことだけを考えていた」(竹田主将)。野球部総勢135人をまとめる主将として、自分の成績よりもチームの勝利のためだけにこの春を戦い抜いた。「自分に何ができるのか」。その答えは、チームのために自分が打つこと。とにかくチームに貢献したい。その一心だけが竹田主将を突き動かしていた。そんな竹田主将が放った安打はチーム最多の16本。6打点を挙げる活躍を見せた。打率もリーグ4位の3割2分7厘。チームを思う気持ちが、数字にしっかりと刻まれた。「チームのためにやっていたことが自分の結果にもつながった」(竹田主将)。それが、今回のベストナインに選ばれた最大の理由かもしれない。しかし「素直にうれしいですけど10票でギリギリだったので。優勝できなかったのもありますし、もっと頑張らないと」。決して今の自分に満足することなく、ベストナインも二の次。常にチームを第一に考え高みを目指す、竹田主将らしい一言だった。
外野手のベストナインを獲得した島内はリーグ途中まで6割3分2厘と驚異の打率を残し絶好調。「冬の間は今までよりもたくさん練習した」成果を存分に発揮した。しかし、対東大1回戦。内野ゴロで一塁に駆け抜けた際に足をねんざしてしまう。翌日の対東大2回戦や翌週の対慶応1回戦では島内の姿は見られなかった。それでも「全然大丈夫」と対慶応2回戦から試合に復帰。ケガにより最終的に打率は3割8分5厘に下がってしまうものの、チームトップの数字をマークした。
島内が明治打線を引っ張った
「後半戦はあまり活躍できなかったから、自分がベストナインでいいのか……」。選出されたことにうれしさより疑問を抱いているという島内。しかし、今回のベストナインは紛れも無くケガなどアクシデントに襲われながらもバットを振り続けてきた島内だからこそ獲得できたものだろう。打撃の要に送られた、立派な勲章なのだ。
チームは4位に沈んでしまったが、明治からこの2人がベストナインに選ばれたことは明るいニュースとなったはずだ。それでも本人たちは「ベストナインはそこまで意識していなかった。やっぱり優勝したかった」。優勝があってこそ、ベストナインの喜びもより一層感じられるものだろう。秋こそその手に優勝をつかむために。ラストシーズンまで、まだまだ全力で突っ走る。
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