
(9)Aクラス入り、防御率、紫紺の日、ドラフト、運命の最終カード/立教戦展望

今季立教の不調の原因は春チーム打率.277と爆発した打線が、今秋は打線が.234とつながりを欠いたこと。さらに今春主戦として活躍した岡部(立教)の不調が挙げられる。「秋は春のように打線がいかない」、「岡部が成長しなければ、秋は苦しむ」と大塚監督(立教)の言葉が現実のものになってしまった。
ただ今季も長打力は健在。チーム全体として初球からフルスイングしてくる。明治はチーム本塁打2本なのに対し、立教はリーグトップの8本。走者を置いて中軸に回してしまえば大量失点になりうる可能性も。となると失点を防ぐために、立教打線で注意しなければならないのは、まずトップバッターの松本(立教)だろう。まだ2年生ながら、日本代表にも選出された3拍子そろった左の好打者だ。「(立教の)クリーンアップは六大学の中でも強力なので、まずは出塁することを第一にやっている」(松本)。松本が出塁して、打率.302本塁打2本の3番・田中(立教)、日本代表・4番岡崎(立教)ら強力な中軸で返すのが立教の得点のかたち。明治側からすれば、クリーンアップの前で打線を分断し、立教の得点パターンを崩したい。また下位打線ながら今季3本塁打とリーグ本塁打王の前田(雄・立教)にも警戒が必要だ。
第2戦は岡部と西嶋(商4)の先発が予想される。岡部はトルネード気味のフォームから常時140キロ台後半の速球を投げ込む。球種はストレートとスライダーの2種類のみで、どちらかに狙い球を絞ることが攻略法の一つだろう。また「力勝負するタイプなので、思いっきりフルスイングしてくれる打者の方が投げやすい」(岡部)と、コツコツ当てる打者をあまり得意としない。荒木(郁・営4)、小林(要・政経3)のいやらしい打撃や小技の上手い山口(政経4)らから突破口を開きたいところだ。今春、岡部は防御率2.54で3勝(2敗)と安定した投球を披露したが、今季は防御率4.85で1勝(2敗)と不調にあえでいる。対する明治の先発が予想される西嶋も2戦続けて、4回持たずに降板と本来の調子とは程遠い。継投のタイミングと救援陣の出来が勝負の分かれ目になりそう。立教のリリーフ陣には防御率2.17の斎藤、1年生の速球派右腕・矢部(ともに立教)などが控える。明治は関谷(政経1)、森田(貴・法3)らの救援陣で迎え撃つ。
4年生には最後のリーグ戦。4年生の最後の意地とともに、代打での出場が見込まれる小室(政経2)や宮武(商1)など新戦力にも注目だ。勝つのはピストル並ぶ明治か、それとも大砲並ぶ立教か――。またプロ志願届を提出した明治の荒木(郁)、謝敷(商4)、西嶋と立教の田中にとっては28日(木)のプロ野球ドラフト会議に向け最後のアピールの場となる。23日(土)は11時00分、24日(日)は13時30分試合開始予定。なお日曜日の第2戦には紫紺の日が開催。先着500名様に紫紺の日タオルが配布される。応援席を紫紺で埋め尽くし、選手を後押ししよう。
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