
(8)王者倒し、Vへの道を切り開け!/慶応戦展望

慶応の投手陣は、竹内(慶応)と福谷(慶応)の2本柱が中心だ。竹内は、キレのある130キロ台後半の直球と、緩く大きな変化球の組み合わせで打ち取る技巧派の左投手。一方福谷は、150キロを超える直球で打者をねじ伏せるタイプの右投手で、真逆とも言える特徴を持った二人が交互にマウンドに登る。そのギャップを乗り越えることが、慶応攻略の大きなカギとなりそうだ。竹内を相手には右打者で好調な西(法4)と川辺、福谷には左の小林(要・政経3)と中村(法3)がポイントとなるだろう。
打線には、不動の4番・伊藤(慶応)がいる。今夏の世界大学野球選手権では、日本代表の4番も務めたほどの打者だ。その打棒は今季も健在で、すでに2本塁打をマーク。リーグトップの8打点を挙げており、勝負強さも折り紙つきだ。明治にとって非常に恐い存在であることは間違いない。明治の投手陣は、まずは1番の渕上(慶応)や3番の山口(慶応)といった好打者をしっかりと打ち取ることを考えたい。走者を置いた状況で伊藤に回すのは、できるだけ避けたいところだ。
明治の不安要素は、野村のスタミナだ。11日、13日と短い間隔で2試合とも完投。そして中2~4日で慶応戦への登板となる。野村が多くのイニングを投げることは難しいだろう。そうなると、他の投手陣の活躍が必要となるのは間違いない。残念ながら法政2回戦では、投手陣の不安な面が多く見られた。しかし次のカードでは、野村一人の活躍を期待することは難しい。投手陣全体の力量が試されるカードとなりそうだ。そもそも一人の力で優勝することなど不可能に近い。今カードは、明治がチームとして一回り大きくなるための試練である。
慶応は春に優勝したこともあり、チームの完成度、まとまりの点では六大学一の相手だ。簡単に引き下がるような相手ではない。しかし、慶応を倒すことができれば、優勝への道のりはより鮮やかなものになる。チーム一丸となって戦い、勝ちに食らいついていくしかない。
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