(26)川嶋克弥

1999.01.01
 野球が好きか、という問いに「好きです!勝負に100%はないから」と答えた川嶋(克・商1)。ベンチやスタンドでチームを全力で応援するその姿からも、その様子が伝わってくる。

 父と兄の影響で小学1年生から野球を始めたという川嶋。日南学園高時代は2年夏に甲子園出場を果たすが、最後の3年夏は宮崎県大会決勝で赤川克紀選手(東京ヤクルトスワローズ)率いる宮崎商高に1-2で敗れ引退。それが「今までで一番悔しかった経験」(川嶋)だという。しかし、その悔しさが今の彼の原動力になっている。

 明治に入学後は春、秋ともに1年生ながらリーグ戦メンバー入りを果たす。出場はなかったものの、大学野球の雰囲気を味わえたことは大きな経験となった。1・2年生のチームで戦う新人戦にも途中ながら出場し、明治の春・秋連覇に貢献。

 メンバーに入り感じたことは「野球に対する考え方が違う」ということ。特に取り組む姿勢が素晴らしい選手に遠山主将(商4)の名前を挙げた。遠山主将は今年最後の試合となった明治神宮大会の準決勝で、2点ビハインドの8回に代打でスリーベースヒットを放ち、逆転につなげた。理想の選手像を「ここ一番で、どうにかしてくれるという期待を抱かせてくれる選手」としている川嶋にとって、遠山主将はぴったりだったに違いない。いいお手本のもとで過ごした1年は貴重なものになっただろう。
 しかし本人は「メンバーに入ることができて嬉しかったけど、早くチームにプレーで貢献したい」と先を見据えている。
 目標は「来春神宮でプレーすること。準備をしっかりとこの冬に計画をたてて、やりきることです。そして、明治の優勝に貢献します」そう言い切った彼の言葉からは絶対にやってくれる、そんな決意が感じられた。川嶋が「ここ一番」で結果を残す選手になる日はそう遠くはない。

◆川嶋克弥 かわしまかつや 商1 日南学園高出 171㎝・71㎏ 右/右