切磋琢磨が生んだ劇的成長!!/全日本学生新人選手権

切磋琢磨が生んだ劇的成長!!/全日本学生新人選手権
 下級生が大活躍した9月の東日本学生個人選手権から1カ月。その力を全国で発揮する機会がようやく訪れた。前年には本学のエース、加藤・武市が優勝を治めたこの大会。前年度の優勝者は出場できないという規定により、エース2人が不参加な中、4人が表彰台入りと健闘した。

美島
今年度3度目の表彰台入りを果たした美島

 10日の初戦、56㎏・62㎏級には東日本新人選手権で優勝を決めた谷中、そして東日本個人選手権に続けての出場となった加藤・渥美が登場した。加藤は奮闘したものの、表彰台には届かなかった。渥美はジャークを棄権し、記録なしに終わってしまう。ここで活躍したのが谷中だ。最近、調子を落とし自己ベストからほど遠い記録しか出ていなかった谷中。今大会での復活を誓い、大会1週間前にフォームを変えるという思い切った策に出た。試合が始まると、順調にシャフトを挙げスナッチでは2位につける。続くは、得意のジャーク。1本目から他選手を突き放し、110㎏に挑戦。クリーンでは辛そうな表情を浮かべながらも胸まで上げてしまうと、いつもの鮮やかなジャークで優勝を決めた。その後、自己ベストに挑戦するが惜しくも失敗。東日本と合わせて新人戦2連覇を達成するも、「調子が戻った感じを見せたかった」とまだ満足のいく結果ではなかったようだ。しかし「新しいフォームのコツをつかめた」と、今後の成長の兆しが見えた試合だった。

 続く69㎏級には、美島・吾郷・大山が出場。大山は着実に重量を挙げながらも、表彰台には届かなかった。国体出場後、1週間ほどしか時間がなかった吾郷は、ジャークを3本ともミスし、記録なしという結果に終わってしまう。そして、最近では表彰台争いの常連となった美島がやはり活躍。原田(名産大)・平良(法大)・美島の三者による争いと思われたこの試合で、拮抗(きっこう)した展開を見せる。最後に美島が141㎏に挑戦し、成功すれば2位、失敗すれば3位という状況に。苦しい表情を浮かべながら、なんとかシャフトを振り上げるも、最後まで挙げきることはできず3位に甘んじた。試合後、「表彰台に乗ったのは大学のためには良かった」としながらも、141㎏を失敗したのはやはり悔しかったようで「ああいうところで取れないのがまだまだ」とこぼした。

千原
急成長し2位入賞を遂げた千原

 11日の1試合目となった85㎏級。本学からは津波と千原の2年生コンビが出場した。津波は強豪がそろうなかで入賞はかなわなかったが、ここで活躍を見せたのが東日本学生選手権で優勝を決めた千原だ。1年時から40㎏も記録を伸ばし、驚異的な成長を見せた千原だが、今回目指したのは今大会でトータル265㎏を挙げ、学生選抜に出場することだった。スナッチでは順調に重量を挙げたものの、安江(中大)が二位以下をはるかに突き放しスナッチ1位に。ジャークで巻き返しを図る千原は、学生選抜出場のボーダーであるトータル265㎏を取るため155㎏に挑戦。これを挙げれば、今大会優勝と学生選抜への切符を同時に手に入れられたが、惜しくも失敗。涙を呑む結果となった。

遠藤
見事な試技で3位入賞を決めた遠藤

 
 続く94㎏級には遠藤・瀬戸が出場。瀬戸は奮闘報われず、入賞には届かず。ここで活躍したのが遠藤だ。今まで目立った活躍のなかった遠藤。本人も1年生時を「うだつの上がらない1年だった」と振り返る。夏の合宿明けにようやく自分に合った練習方法にたどりつき、それが今回の飛躍につながった。スナッチ・ジャークともに成功率を重視して試技に臨み、その通り落ち着いて重量を重ねていき、3位入賞を果たした。

 今大会最後の階級となった105㎏級・+105㎏級。本学からは大嶋・徐の1年生2人が参戦した。大嶋はスナッチでは攻めの姿勢を貫くも、緊張のためか思い通りの結果とならず、記録なしとなってしまった。徐も奮闘したが、表彰台入りはかなわなかった。

 加藤・武市の2年生エースが欠場となったにも関わらず、4人もが表彰台入りを果たした今大会。「加藤、武市、美島にばかり良い格好をさせてられない」。そう語ったのは遠藤だ。相手を認めながらも、それに負けてはいられないという気持ちが今回の好成績を、そして、個々人の大きな飛躍を生んだ。本学を支えているのはエースといわれる人物たちだけではない。今回の結果が本学の底の深さを示してくれた。次に控えるは1年の集大成ともいうべき12月の全日本インカレ。全国の舞台で表彰台の真ん中に立つ選手たちの姿を見せてほしい。