
不振を脱した新・3番打者・荒木郁也

「チームが勝っているときは自分が打っている証拠」。これは荒木(郁・営3)のエゴではない。事実、そうなのだ。
昨年春のリーグ優勝時、彼はその歓喜の輪の中心にいた。満票でベストナインにも選ばれ、誰もが彼の今後の活躍を信じたはずだった。しかし、その活躍はフロックとなってしまう。08年秋季.212、09年春季.250と成績が振るわない。スタメンを外された試合もあった。優勝を逃した責任を、誰より強く感じていたのかもしれない。
昨年春のリーグ優勝時、彼はその歓喜の輪の中心にいた。満票でベストナインにも選ばれ、誰もが彼の今後の活躍を信じたはずだった。しかし、その活躍はフロックとなってしまう。08年秋季.212、09年春季.250と成績が振るわない。スタメンを外された試合もあった。優勝を逃した責任を、誰より強く感じていたのかもしれない。
屈辱と責任を背負い迎えた夏、荒木(郁)は「どこというより全体的なレベルアップを図った」と猛練習を自らに課した。その結果「打球が速くなったのが実感できている」とバッッティングに関しては自信をのぞかせた。しかし、守備面では不安が漂う。夏以降コンバートしたセカンドにとまどいがあり、荒木(郁)自身も「セカンドは守ったことがないので、正直不安」と胸の内を語った。
だが、荒木(郁)はその不安や重圧をはねのけて見せた。開幕戦となった対立教戦、荒木(郁)の守備機会は幾度となく訪れた。冷静にボールを処理し、確実にアウトを取る。センターに抜けそうな当たりにも自慢の俊足で追いつき、見事アウトにしてみせた。やっぱり荒木(郁)には内野がよく似合う。
自信を見せていたバッティングの方も2回戦、3回戦で2安打ずつ放ち、明治の新・3番バッターとしてすっかり定着した。確実に2年春の感覚を取り戻している。いや、彼はその成績で満足するはずがない。さらに上を目指しているはずだ。
チームは荒木(郁)の活躍もあり初戦の立教から勝ち点を挙げた。次カードは最初の山場である早稲田戦。確実に進化を遂げたニュー荒木(郁)が、必ずや明治を勝利へと導いてくれるだろう。
◆荒木郁也 あらきふみや 営3 日大三高出 180cm・75kg 右/左 内野手
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