
ルーキー特集(5)ゆるぎない南米愛

そんなチーム南米に今年新たに新入生が加わった。齋木駿(文1)、田中勇次(法1)、川嶋克弥(商1)の3人だ。
なぜチーム南米に?
チーム南米に誘われた理由を尋ねると、「目の輝きです」(齋木)と間髪入れず返ってきた。「肌の黒さは重要じゃないです。大切なのは輝きなんです」(田中勇)と真顔で語った。チーム南米というネーミングとは裏腹に、目の輝きが最優先のようだ。
誕生日パーティ開催
チーム南米は7月に19歳の誕生日を迎えた川嶋のためにパーティを開いた。メッセージカードやプレゼントを贈り、みんなで「ハッピーバースデートゥーユー」を歌うなどして盛大に祝った。ケーキも用意されていたが、川嶋が一口食べると他のメンバー同士での取り合いに。主役である本人はほとんど食べられなかったが、それでも川嶋は「今までパーティとかやったことなかったのですごくうれしかったです」と南米の先輩たちに感謝の気持ちを表した。その言葉を聞いたチーム南米の初期メンバーたちも、満足げにうなずいていた。
チーム南米の今後
チーム南米としての目標をそれぞれ尋ねた。
「南米OBから閣僚を輩出することが目標です」(齋木)
「チーム南米が日本を変えます」(田中勇)
「上(の先輩)が偉大ですが、追いつけ追い越せの気持ちでやります」(川嶋)
チーム南米は大きな野望を抱き、今後も積極的に活動を続ける。
初期メンバーは
チーム南米に加入した1年生をどう思うか、リーダーの福元に聞いたところ「まだまだ甘いよね。指導不足です。初の後輩だから、俺らも模索しているところがあるんだけど」と辛い評価を下した。それに対し、幹部である上田長嗣(商2)は「よくやっていると思う。この調子でがんばってほしい。『追いつけ追い越せ』といっているやつがいたけど、“ついて来い”という感じ」と評価した。厳しい福元と優しい上田。ムチの存在とアメの存在がいることで、チーム南米のバランスは上手く維持されているようだ。
明治の野球部員として
しかし、チーム南米の活動が彼らの本業ではない。明治大学の野球部の一員として野球に対する意識も高いことは忘れてはいけない。大学で野球を始めて4カ月。それぞれどんな感想を抱いているのか尋ねてみた。
「レベルが高いうえに層が厚いですね」(齋木)
「見ているだけで自分を高められる環境です」(田中勇)
「考えて野球をする機会が多くなった。質の高い練習を行っていて見習う部分が多いです」(川嶋)
皆、野球に対して真摯(しんし)な姿勢で練習に臨んでいる。彼らの明るさが神宮で発揮される日が待ち遠しい。
◆川嶋克弥 かわしまかつや 商1 日南学園高出 171cm・71kg 右/左
「秋のリーグで活躍して(明大スポーツの)一面を飾る」ことが目標。春季新人戦に出場しており、早期の神宮デビューが期待される。「チームに必要とされる選手になりたい」。
◆齋木駿 さいきしゅん 文1 愛工大名電高出 172cm・62kg 左/左
目標は「レギュラーを獲る」。憧れの選手は同校OBのイチロー選手(シアトルマリナーズ)。「安定感のある選手になりたい」。
◆田中勇次 たなかゆうじ 法1 鳴門工高出 170cm・63kg 右/右
「神宮の舞台に立つことが目標。高校時代は「今後の人生、大抵のことは耐える自信がある」といえるくらい厳しい練習をこなしてきた。「どの試合でも仕事ができる、信頼される選手になりたい」。
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