最終回に6失点 5季連続V逃す/東京六大学秋季フレッシュトーナメント

2025.11.07

 今試合先発の湯田統真投手(政経2=仙台育英)は、初回に先制されるも6回まで追加点を許さない堂々のピッチングを披露。打撃では4回裏、中野竣介内野手(法2=桐蔭学園)が前試合に続く特大本塁打で同点に追いつく。その後打線がつながり吉田翔輝外野手(文1=大阪桐蔭)が2点適時打となる左前安打でリードする展開に。そのまま逃げ切ると思われたが、9回表に慶大打線につかまり6失点を喫し、優勝を逃した。

(明)湯田、浦久、渡邉聡、大泉―佐仲

(慶)鈴木佳、入江、勝倉、松井、熊ノ郷―加藤

【安】(明)11(慶)10

【本】(明)中野(4回)(慶)渡邉千(5回)【三】(慶)八木(9回)【二】(明)吉田翔(4回)、磯(8回)(慶)丸田(1回)一宮(9回) ◇盗塁0 ◇残塁10 ◇失策1

 満を持して挑んだ決勝戦、先発のマウンドに上がったのは湯田。相手先頭打者・丸田(慶大)に安打を許すと、フィルダースチョイスの間に先制され0―1に。何とか追いつきたい明大は4回裏、3番打者・中野が甘く入った2球目を完璧に捉え、レフトスタンドへ豪快な本塁打を放ち同点とする。その後四死球や安打で追加点のチャンスが生まれると、8番を打つ吉田がレフト前へ適時二塁打をうまく放ち2点追加。3―1でリードする展開をつくった。援護点を貰った湯田であったが、5回表に高く浮いた球を相手が見逃さず、本塁打を浴びる。続く6回表にも、丸田の俊足に翻弄(ほんろう)され試合は再び振り出しに戻る。

 7回表から湯田に代わって登場したのは、大学初登板の浦久響(国際2=日本航空石川)。先頭打者を四球で塁に出すが、その後は2者連続空振り三振に打ち取り、逆転を許さない。8回表には二死から2者連続四球でピンチを招いたものの、最後は空振り三振で締め、喜びの表情を見せた。7回裏に1点を追加した明大。浦久の投球で8回まで4―3とし運命の最終回へ突入する。秋季リーグ戦でも登板し堂々の投球を披露した渡邉聡之介(政経2=浦和学院)が抑えとして9回表のマウンドに立った。しかし、初球で先頭打者に安打を許してからは慶大打線につかまり、打者6人に4本の安打を打たれ4―7と、一気に形勢が逆転。代わって登板した大泉塁翔投手(文1=愛工大名電)も火のついた慶大打線を止めることができず。4―9で敗北を喫し、5季連続で優勝を逃した。

 来年度の明大は、今の4年生投手が抜けた穴を埋めるため、特に投手の層を厚くすることが急務である。投手陣全体の底上げのためにも、下級生たちのレベルアップに期待したい。

[平良有梨奈]