勝ち切れず 悲痛のサヨナラ負け/秋季木村杯新人戦
快勝した前日の流れに乗ったまま優勝を果たしたい決勝戦。相手は春の新人戦の王者であり、東京六大学秋季リーグ戦2位の法大。2回と6回に得点を挙げたものの、いずれも追いつかれ、タイブレークの末に押し出しでサヨナラ負けを喫した。要所での失策が痛手となった。
◆10・18~30 秋季木村杯新人戦(早大東伏見グラウンド他)
▼10・30 決勝(朝霞中央公園野球場)

優勝の懸かる決勝で、打線は早くも2回表に動きがあった。首藤諒祐外野手(総合数理2=川越東)が先頭打者として流れをつくる左翼線への二塁打を放ち出塁すると、続く藤井櫂外野手(政経1=船橋東)の的確な犠打で1死三塁と好機が訪れる。ここで投手の暴投により先制点を奪うことに成功した。
先発を任されたのは大友瑠投手(法1=学法石川)。初回から三者凡退に抑えるなど安定した立ち上がりで試合を展開していくが、4回裏にピンチが訪れる。先頭打者に出塁を許し無死一塁に。気持ちを立て直し何とか2死二塁までこぎつけたものの、安打のスキに生還され試合は振り出しに戻る。その後左安打で2死一、三塁となるも冷静に打ち取り失点を1で抑えた。大友は「ピンチを何とか乗り切れたのが良かった。気持ちで抑えた」と自身の投球を振り返った。
その後6回裏には中村晴内野手(総合2=明大明治)が安打で出塁すると、続く栗原稔季内野手(営1=明大八王子)は右翼手の失策により出塁。1死一、三塁で迎えた霜田圭佑内野手(政経1=市立川越)の二ゴロで勝ち越しに成功し2―1となる。
7回裏に1死満塁のピンチがありつつも気持ちで抑えた大友。7回で降板し、8、9回裏のマウンドに立ったのは雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)。8回は出塁を許しながらも守備を頼りに動じることなく抑え、1点リードのまま最終回を迎えた。先頭打者を死球で出塁を許すと、続く打者も出塁を許してしまう。無死一、二塁で迎えた場面、送りバントの処理で迷い、満塁となりこの日一番の窮地に立たされる。満塁で迎えた打者は三振に抑え、次の打者の犠飛で同点に追いつかれるも決着がつかず、試合はタイブレークへ。10回表に相手の失策により2点を奪うも、その裏に悪送球が重なりすぐに追いつかれる。無死満塁の展開で死球を与えてしまい、サヨナラ勝ちを許した。
2023年春以来の決勝進出の明大だったが、無念の準優勝という結果となった。栗山由雅主将(農2=長崎日大)は「バッティングに関しては良かったと思うが、終盤大事なところで昨日もエラーが出てしまった。これから練習試合などで経験値を積んで、大事な場面でもいつも通りプレーできるようになっていけばいいかなというふうに思う」と振り返った。この悔しさを胸に課題を修正し、来季での巻き返しを狙う。
[和田唯花]
試合後のコメント
栗山
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「最後まで勝ち切れなかったことが、今までやってきたことの甘さが出たかなと思いました。でも明治優位のいい試合ができていたので、春の新人戦と比べて成長できたのかなと感じです」
――春の新人戦から秋へチームとしての変化はありましたか。
「春は1年生がまだ入ったばかりで、あまりチームとしてまとまっていなかったんですけど、今はわいわいはしゃいで結構明るいチームになってくれているので、チームとしてまとまりができたかなというふうに思います」
首藤
――先制につながった1打席目を振り返っていかがですか。
「初球からいこうとは思っていたので、それが自分の強みでもあるので、初球からいくのはしっかり狙い球を絞って振り抜けたので良かったと思います」
――レギュラー獲得に向けて目標を教えてください。
「自分の強みはバッティングだと思っているので、最低限の守備を補いつつ、バッティングをこの冬に伸ばして、しっかりチームに貢献できるように頑張りたいです」
大友
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「ピッチングは最近の自分の中ではベストな状態で、キャッチャーの配球でちゃんと投げられたというのが良かったと思うんですけど、さらに制球力を上げて、球速も上げて、来年につなげたいと思います」
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