立大に7―1で快勝 投打かみ合い決勝進出/秋季木村杯新人戦

2025.10.30

 東京六大学のトーナメント制で行われる今大会で、明大は準決勝から登場した。立大との一戦に臨み、1回裏から適時打とスクイズで2点を先制すると、6回裏には中押しの2点、8回裏には駄目押しとなる3点を追加。投げては3投手が立大打線を1点に抑え、2023年春以来となる決勝進出を決めた。

◆10・18~30 秋季木村杯新人戦(早大東伏見グラウンド他)
▼10・29 準決勝(所沢航空記念公園野球場)
○明大7―1立大

 明大打線は1回裏、先頭の大井駿一郎外野手(営1=土浦日大)が三塁手頭上を越える二塁打を放つと、栗山由雅主将(農2=長崎日大)も安打で続く。1死二、三塁と好機をつくると、大友瑠投手(法1=学法石川)の適時打、首藤諒祐外野手(総合2=川越東)のスクイズで幸先よく2点を先制した。

 先発の淺田真樹投手(法2=宇部鴻城)は4回表に連打を浴びて1点を失うも、5回1失点と先発として役割を果たし、6回表からは木村景吾投手(政経1=明大八王子)が登板。先頭にストレートの四球を与えたが「ズルズル崩れてしまうことが多かったので、そこはうまく踏みとどまれたのは良かった」(木村)。自慢の直球で押して後続を断つと、7回表も2四球、8回表は2安打を浴びてピンチを招いたが、最後はともに三振に斬って取り「要所を締められたピッチングであったので、一応及第点ではある」(木村)と振り返った。

 投手陣の粘投に打線も応える。6回裏は2死から3単打で満塁とすると、打席には栗原 稔季内野手(営1=明大八王子)が入る。「みんながつないでくれたチャンスだったので、自分も波に乗って打席に入った」(栗原)。フルカウントから7球目を逆方向へ弾き返し、2点適時打とした。さらに8回裏、栗原の2安打目となる内野安打から1死満塁と再び好機をつくると、栗山が「積極的に打ちに行こうと思って(ストライク)取りに来たところをしっかり打てた」と適時打で追加点。打った球は栗山が苦手とするインコースだが「鈴木朝陽(内野手・法3=三重)さんから打ち方を教わっていたので、見事ヒットコースに飛んでくれて良かった」と先輩からのアドバイスに一発回答した。後続も連続で適時打を放ち、6点差をつけた。

 9回表のマウンドに上がったのは河村聡太朗投手(文1=朋優学院)。5、6点差でないと登板することはなかったため、終盤の攻撃を見ながら急きょ準備していた。それでも2者連続三振を奪うなど、1回を無失点に抑える上々の投球。これには河村も「思っているよりもできて、普段よりもいい球投げる感じがして、自信と楽しさで良かったなという感じ」と笑顔を見せた。河村の好投で試合を締め、7―1で勝利を収めた明大は決勝進出を決めた。

 今大会の臨むにあたり、栗山は「なかなかリーグ戦で時間取れない中でも全員が意識高くて自主練とか、朝早く来て練習する選手とかが多かった。自主的に早く集まって練習したりとか、そういう感じでまとめてきた」と春から引き続き主将を務める。2023年春に新人戦で優勝した時は、今の4年生が2年生としてチームを引っ張ってきた。栗山率いる現チームは、翌日の決勝で優勝し、今後のチームに還元できるか。

[北原慶也]

試合後のコメント
栗山
――春はチームとして硬い印象でしたが、それがなくなったように感じました。
 「(学生コーチとしてベンチ入りしている)3年生の鈴木朝陽さんがチームを和らげてくれるように、ベンチの中でとか練習中も雰囲気をつくってくれるので、そこが大きいかなというふうに思います」

――雨で流れた上での試合となりましたが、調整は難しかったですか。
 「僕はそんなに何も感じなかったのですが、やっぱり1年生とかウキウキしていて、早く試合したいんだなという様子が見えていて、やっとできて、しっかり勝ち切れたので良かったかなと思います」

河村
――今日はどの辺りが具体的に調子良かったですか。
 「真っすぐです。ストレートがいいと変化球も自然と良くなるので、真っすぐの感覚。クイックもいつも調子悪いのですが、最後はランナーいるとなった時も投げられたので、そこの感覚、腕と下半身、上半身の連動性をがぴったり合いました」

――決勝に向けて意気込みをお願いします。
 「優勝したいですね。できれば自分が貢献して優勝できればうれしいし、投げなくてもできることあるし、常に準備はしておこうと思います」

木村
――金井選手(俐樹・農1=健大高崎)との同級生バッテリーでしたが、どのような投球をしていこうと話しましたか。
 「金井は普通に『自分のいいことやって』という感じで、金井を信じて投げろみたいな感じのことをみんなから言われて。でも結構上級生の人からもポジティブな言葉を掛けていただいたので、結構気持ち的に楽に投げられた感じがします」

――今日の変化球の感じはどうでしたか。
 「唯一、変化球がまだ(ストライクゾーンに)ちょっと入ったので、そこは良かったなという感じがするので、そこの決め球になる球も、もう少しやったらなという感じがするので。まだ満足できない感じがします」

栗原
――今日はどのような気持ちで臨みましたか。
 「まだ1年生なので、とりあえずがむしゃらにというか、元気出して。いいプレー、悪いプレー関係なく、みんなで元気出してやろうという、それが実行できた試合、いい方向に行った試合かなと思います」

――春から成長したと感じる点はありますか。
 「春は少しみんな向いてる方向が違ったような気がしたのですが、秋はみんな一つの試合に集中できている気がするので、この流れで優勝できたらなと思います」