
伊藤が自身初の完封達成 立大に勝利/東京六大学秋季リーグ戦
立大1回戦が幕を開けた。伊藤彩斗投手(営2=土浦日大)が先発で登板。序盤から堅実なピッチングを重ねていった。相手投手を攻略し切れず、7回裏まで沈黙していた明大打線だったが、8回裏1死3塁の好機に鈴木朝陽内野手(法3=三重)、鳥越駿太郎外野手(政経3=桜美林)の連続適時打で2点を獲得。その後も伊藤は相手の攻撃をいなし切り、初完封を達成した。
◆8・30~10・19 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼10・5 対立大1回戦(駒澤オリンピック公園硬式野球場)

先発は伊藤。普段通りの冷静な投球で序、中盤を危なげなく守って見せた。「初回からどんどん自分の持ち味を出せた。1回1回をコンスタントに積み重ねていけた」(伊藤)。しかし伊藤の好調とは対照的に、明大打線は苦戦を強いられることになった。相手投手の好投により、打線がつながらず得点に結びつかない。互いに得点できない試合展開が続いた。
沈黙が破られたのは8回裏、明大の攻撃。疲労が蓄積した相手投手の暴投により連続で死球を受け、1死一、二塁の好機が訪れる。河野壮希内野手(営4=明大八王子)が初球から遊内野安打を放ち、1死満塁で4番の鈴木につないだ。鈴木は初球から力強いスイングで右方向に適時打を放った。「チャンスで(打席を)渡してもらえたので、甘い球はどんどん振っていこうと思った」(鈴木)。鳥越も右適時打で続き、この回明大は相手のスキをついて2点をもぎ取った。明大の得点を受けて後がなくなった立大も奮起。9回表には2死一、二塁と得点圏に走者を送った。しかし疲労の中でも伊藤は冷静さを欠くことはなく、無事に打ち取りゲームセット。自身初となる完封を達成した。
立大戦1回戦を制したことで秋季リーグ戦優勝も見えてきた。このままの勢いを維持し、追い求め続けた『頂』を勝ち取ることができるか。
[中村慈詠]
試合後のコメント
鈴木
——8回裏での適時打の心境はいかがでしたか。
「(河野)壮希さんが内野安打を打ってくれたので、楽な気持ちで打席に入ることができました。甘いボールなら積極的に振っていこうと思っていたので、ちょうどよく当たって良かったです」
鳥越
——立大の守備はいかがでしたか。
「立大の投手は素晴らしい選手なので、このような試合展開は予想していました。走者が出たときに、ここしかないと思って固い守備のスキを狙っていきました」
伊藤
——初完封の率直な気持ちはいかがですか。
「初回からの疲労もあって、相手を0点に抑えて完封するのはこんなに難しいことなんだと、今試合で学ばせてもらいました。これからも完封、完投にこだわりつつも、1回1回を抑えていくということをやっていきたいなと思います。小学校から(野球を)やってきて、野球人生で初めて完封ができたというのは自分にとって大きな経験です。これからも自分よりもチーム最優先、チームの勝ちを常に考えてピッチングしていければいいと思います」
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