山田晃のコールド決める一打で東大に快勝/東京六大学秋季リーグ戦

2025.09.21

 東京六大学秋季リーグ戦(秋リーグ)も半ばに差し掛かり、明大は東大との1回戦に臨んだ。1回表に3点の先制を許すも、2回裏2死満塁から鈴木朝陽内野手(法3=三重)の2点適時打で逆転に成功する。その後も得点を重ね、迎えた7回裏に山田晃生内野手(農4=日大二)の適時打で7点差がつきコールド勝利。勝ち点獲得へ先手を打った。

◆8・30~10・19 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼9・20 対東大1回戦(スリーボンドベースボールパーク上柚木)

※規定により7回コールド

 この日先発を任された德田叶夢投手(法4=高松商)は制球が安定せず、1死満塁のピンチを迎える。続く打者にも四球を許し、1点を献上したところで投手交代。雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)がマウンドを託された。「絶対打たれたら駄目だと思って投げた。1人目は三振取れて良かったが、2人目にヒットを打たれたのはすごく悔しかった」と2死から2点適時打を浴びた。それでも2回表には三者連続三振を奪うなど圧巻の投球で攻撃へリズムをつくる。「その後しっかりゼロで5回までいけたのはすごく良かった」と4回2/3を8奪三振無失点で投げ終えた。

 一方打線は2回裏、四死球や相手の失策で2点を返す。さらに2死満塁と続く好機で打席を迎えたのは4番・鈴木。「この回で逆転しておきたいなと思った。とりあえず点が欲しいところだったので、あまり大ぶりしないようにミートすることを心掛けた」と逆転の2点適時打を放ち、試合をひっくり返した。さらに4回裏も打線がつながり、鈴木の適時打や山田聖和主将(農4=東海大菅生)の犠飛などで3点を追加。6回裏には2死一、二塁の場面から、途中出場の古澤環内野手(法4=東北学院)と中村立希捕手(営3=明大八王子)の連打で得点を重ねた。

 また今試合は4年生の活躍も目立った。6回表には2023年度春季木村杯新人戦以来の公式戦登板となった上田時生投手(営4=明大中野)が「4年間の集大成ということで、とにかくゼロで抑えるという気持ちと、3人で帰るというつもりで挑んだ」とマウンドに。先頭打者を打ち取った後、2死一、二塁とピンチを背負ったが、最後は一塁走者へのけん制でアウトを取り無失点に抑えた。さらに7回裏には2死から早川恭平内野手(政経4=金沢)が四球で出塁。盗塁も決め2死二塁となった得点の好機に、山田晃が7点差をつける適時打を放った。「『もうここで決めてこい』と後ろの前國藤(海斗外野手・政経4=明大中野)からも言われていた。スタンドの皆さんからの声も聞こえていて、何とかここで決めていい流れに乗っていきたいなと思っていたので、何とか打てて良かった」(山田晃)。見事な一打でコールド勝ちをつかみ、秋リーグ勝負の後半戦へ弾みをつける試合となった。

[堀口心遥]

試合後のコメント
上田
――投球内容を振り返って、三振を奪った点に関してはいかがですか。
 「自分の武器がスライダーなので、その自分の一番の武器で三振を取るというのが、成長というか、いい終わり方の三振を取れたなと思っています」

――リーグ優勝を目指す中で、今後はチームにとってどのような存在になりたいですか。
 「もうこれからはチームを裏から支えていくような立ち回りをして、何とかリーグ戦優勝して関東王座に行けるようにサポートしていきたいと思います」

山田晃
――適時打を放った場面でチームメイトから何か声掛けはありましたか。
 「『もううるっときた』と言ってくださって。4年間一緒に戦ってきた仲間がベンチにたくさん入っていたので『よくやった』と言っていただきました」

――今年度ラストイヤーとなりますが、これまでを振り返っていかがですか。
 「うまくいかないことが多くて、特にこの(4年の)代は団結することが少し難しい時期も結構あったのですが、聖和中心にみんな幹部を信じてやってきて、全日(全日本大学選手権)にも出られましたし、今もいい調子で来ているので、すごくいいチームがつくれたのかなというふうに思っています」

鈴木
――明日に向けて意気込みをお願いします。
 「明日はしっかり先制点を取って、4年生に楽な状態で投げさせられるように頑張りたいと思います」

雨宮
――打席ではベンチに笑顔を見せていましたが、久しぶりに立った打席の感想を教えてください。
 「2年ぶりに打席に立って、みんなよくあんなに打てるなというふうに思って、できるだけ自分は笑って雰囲気悪くしないように頑張りました」