田上が初本塁打! 1安打完封で快勝/東京六大学秋季リーグ戦

2025.09.20

 東京六大学秋季リーグ戦が開幕。今季こそ賜杯奪還を狙う明大は、初戦で東大を迎えた。初回に小島大河捕手(政経4=東海大相模)の適時打で先制すると、先発・毛利海大投手(情コミ4=福岡大大濠)が8回無失点、12奪三振、1被安打の快投で東大打線をシャットアウト。投打の柱がそろって活躍した猪軍団は、6-0で快勝した。

(明)○毛利、大川―小島
(東)●渡辺、佐伯、武田、玉置―明石
【安】(明)10(東)1
【本】(明)田上(5回)宮田(8回)【二】(明)小島(1回)◇犠打3 ◇併殺1 ◇残塁6 ◇失策1

 昨季投手三冠に輝いた毛利は立ち上がりから圧巻の投球を披露。キレのある真っ直ぐでストライクゾーンを攻め込み、鋭いスライダーで次々と空振りを奪った。5回表までは毎回奪三振を記録するなど、東大打線を寄せつけなかった。8回表には2死後、失策と四死球で満塁のピンチを招いたが、それでも開幕投手としての意地はそこにあった。一発が出れば同点の場面で2季連続ベストナイン経験者の中山(東大)を迎える毛利は、2球で打者を追い込むと、最後は132キロの鋭いスライダーで空振り三振に仕留め、最大の山場を切り抜けた。

 対する東大の先発はエース・渡辺。試合前時点での対明大通算防御率は1・45と、好相性を誇るアンダースローだ。なんとか攻略したい打線は1回裏、木本圭一主将(政経4=桐蔭学園)が四球で出塁すると、2死一塁の場面で主砲の小島がフルカウントからレフトへ綺麗な流し打ちを見せ、これが先制適時打となる。3回裏、岡田啓吾内野手(商3=前橋育英)の安打などで1死一、三塁の好機をつくると、またもや小島が外野へ打球を飛ばし、犠飛で加点する。5回裏、先頭の田上夏衣外野手(商2=広陵)が3球目を力強く振り抜くと、打球はライトポール際へ飛び込み、自身リーグ戦初本塁打となった。さらに6回裏には光弘帆高内野手(商3=履正社)の内野ゴロ、8回裏には宮田知弥内野手(商4=横浜)の本塁打、田上の犠飛で着実に追加点を奪う。宮田はこの日、4出塁に加えて強烈な打球をダイビングキャッチするなど、攻守で存在感を発揮した。

 9回表には大川慈英投手(国際4=常総学院)がマウンドに上がる。今季もクローザーとして期待される剛腕は初球から150キロを計測し、三者凡退の好救援で今秋初のウイニングボールをつかんだ。

 完封で6季連続となる開幕白星を飾り、好スタートを切った猪軍団。この試合では久野悠斗投手(商4=報徳学園)、山口瑛太投手(政経1=創志学園)がブルペンで投球練習を行う姿も見られた。次戦で700日ぶりとなる久野の神宮復帰、あるいは今年初のルーキー登板が見られるか、新戦力の躍動にも期待がかかる。

[李翔恩]