初回に2点先制も 延長タイブレークで逆転負け/東京六大学秋季リーグ戦
法大に先勝し、勝ち点の懸かった法大2回戦。打線は1回表、2死から鳥越駿太郎外野手(政経3=桜美林)の適時二塁打で2点を先制した。その裏に1点を失うも、その後は試合が膠着(こうちゃく)。8回裏に1点を失い延長タイブレークにもつれると、10回表に山田聖和主将(農4=東海大菅生)の適時打で勝ち越した。しかしその裏、守備の失策が絡み2点を献上。延長戦を制せず、勝ち点の行方は3回戦に持ち越された。
◆8・30~10・19 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼9・15 対法大2回戦(法大多摩グラウンド)

幸先よく先制に成功した。1回表に2番・満田悠生内野手(営4=中京大中京)と4番・鈴木朝陽内野手が四球で出塁。2死一、二塁の場面で打席を迎えた鳥越が「今日(相手先発が)遠藤くん(優介・法大)ですごくいいピッチャーなので、早めに点数を取らないとしんどくなるだろうなと思って積極的に打ちにいった」と捉えた打球は適時二塁打に。大学入学後、初先発で初登板となる大井駿一郎投手(営1=土浦日大)に2点をプレゼントした。その裏マウンドに上がった大井は制球が安定せず、無死満塁のピンチを招く。それでも、この場面を捕逸で失った1点でしのぎ、三つのアウトは全て三振で奪った。
2回裏からは淺田真樹投手(法2=宇部鴻城)が登板。「ポテンシャルも高く、甘く入ったら全部ヒットにされるという怖いバッターが並んでいる」(淺田)という法大打線相手にテンポのいい投球でスコアボードにゼロを並べた。「ノーアウトから(走者を)出した場面が結構あったが、ピンチを背負った場面でも投げミスなくゼロで抑えられたのが収穫」と淺田は6回を投げ無失点の投球を披露。1点リードのまま試合は終盤に差し掛かった。しかし8回裏に3番手・小磯孝平投手(政経4=日大二)が1点を失い追いつかれると、9回までに決着はつかず。延長タイブレークに突入した。
迎えた10回表、先頭の吉武航世外野手(文4=岩国)が追い込まれてから四球で出塁。無死満塁と好機の場面で打席に立った山田が初球を右方向に運び勝ち越しとなる適時打を放った。「スクイズかなと思ったが、打てのサインだった。フォアボール後のファーストストライクを打てたのが良かった」。1点リードで迎えた10回裏は雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)がマウンドへ。先頭打者の送りバントを三塁手・河野壮希内野手(営4=明大八王子)が素早く処理し、三塁でアウトを取った。続く打者を打ち取るも、その後の打者が右翼線に放った大きな当たりを落球。さらに中継プレーでの送球も逸れサヨナラ負けを喫した。
対法大戦で1勝1敗となり「明日は本当に勝つしかない。今日のミスを繰り返さないように積極的にプレーしていきたい」(鳥越)と勝ち点獲得に向けて強く意気込む。悲願のリーグ優勝に向けて早くもヤマ場を迎えた。
[堀口心遥]
試合後のコメント
山田
――10回表、満塁で打席が回ってきましたが、心境としてはいかがでしたか。
「全日(全日本大学選手権が)終わってから慶大戦でスタメン外れて、キャプテンとしてベンチでは声出したりは役割としては良かったのですが、(試合に)出られていないという部分で不甲斐なかったので。法大戦から1戦目と2戦目に出られて、情けないキャプテンじゃなくて、信頼されるキャプテンにならないと、と思い打席に入りました」
鳥越
――適時打を放った打席を振り返っていただけますか。
「基本的にインコースを狙っていて、球種は絞っていなかったのですが、何とか合わせてうまく打てたかなと思います」
淺田
――登板を重ねるごとに状態が上がっている印象ですが、その点に関してはいかがですか。
「リーグ戦なので、前打たれたりとか抑えられなかったバッターをしっかり抑えようとか、そういう前回の反省をしっかり生かせているところがいいところだと思います」
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