
秋リーグが開幕! 先発・伊藤が迫真の投球で全日本の悔しさを晴らす/東京六大学秋季リーグ戦
東京六大学秋季リーグ戦(秋リーグ)が開幕し、明大は慶大とのカード初戦に臨んだ。先発のマウンドを託された伊藤彩斗投手(営2=土浦日大)は7回無失点と見事な投球を披露。一方野手陣も伊藤の熱投に応じ、4点を援護。4―0で慶大を下し、今カード先手を打った。
◆8・30~10・19 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼8・30 対慶大1回戦(早大東伏見グラウンド)
○明大4―0慶大

全日本大学選手権(全日本)での初戦敗退からわずか1週間。悔やむ暇もなく秋リーグが幕を開けた。初戦の先発は全日本でも先発を務めた伊藤。「(全日本)初戦で負けても、まだ〝頂〟というチームの目標は変わっていない。残りのリーグ戦も全員で(頂を)取りに行くという思いで、まず初戦自分が先発を任せてもらった。なんとしてでもゼロでしっかり抑えてチームに勝ちをもっていけるようなピッチングをしたいと思ってマウンドに上がった」(伊藤)。
その言葉通り、伊藤は全日本から驚異的な修正力を発揮。6回までに被安打2、12奪三振と圧巻の内容で、相手打者を一切寄せつけなかった。7回表には、2四球から安打を放たれ満塁のピンチを迎えるも、伊藤は冷静に三ゴロに仕留め無失点で切り抜けた。
一方打線も伊藤の熱投に応える形で活発に攻撃を仕掛ける。初回から前國藤海斗外野手(政経4=明大中野)、鈴木朝陽内野手(法3=三重)の安打で好機を演出するも、得点には至らず。それでも試合の流れが大きく動いたのは4回裏、今季初スタメンの中村立希捕手(営3=明大八王子)が中前打で口火を切る。「スタメンで出るのはすごく久しぶり。ただ自分のことよりは伊藤だったり、チームが勝てればいいなと思っていたので、それが結果として表れて良かった」(中村立)。その後、吉武航世外野手(文4=岩国)の四球、成田昌司外野手(政経3=明大明治)の左安打で無死満塁の好機に。その後交代した相手投手の速球に一時は押されるも、前國藤の死球、満田悠生内野手(営4=中京大中京)の相手の意表を突くスクイズで好機をモノにし、3点を先制した。さらに5回裏でも中村立、吉武の連打で1点を追加し、明大は着実にリードを広げる。7回までに14安打を放ち、終始試合の主導権を握った。
8、9回表にはそれぞれ雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)、小磯孝平投手(政経4=日大二)が登板。両者とも安定した投球で慶大打線をゼロに封じ込めた。
リーグ戦初戦を白星で飾った明大。全日本は初戦で終わってしまったものの、頂を取るというチームの目標は揺らがない。これからの秋リーグでどのような成長を見せてくれるのか。彼らの活躍が楽しみだ。
[杉山瑞希]
試合後のコメント
中村立
――捕手争いも激しい中で今後出番も増えていくと思いますが、そこに向けては何かありますか。
「自分が使ってもらえるなら、チームが勝つために貢献したいし、今日は最後まで出られなかったのがちょっと悔しいところで。自分が今まで去年の秋とかで途中で出させてもらったときは、引き分けや負けているときが多かったので、リーグ戦で勝つというところでその喜びを知れるように頑張りたいです」
伊藤
――全日本からどのような調整を行いましたか。
「去年の反省で、ぬるい練習をしていたわけではないのですが、気持ち的に少し落ちてしまった部分があったので、今年はその反省も生かして、なるべく落とさないで『すぐ秋のリーグ戦が始まるからなるべく切り替えて』という言葉をずっと自分の心の中で持ち続けていました。それはすごく今日の投球に役に立ったと思いますし、チーム全員なかなか切り替えられないかもしれないですが、秋のリーグ戦に向けてもうみんな一つの方向に向いているのでそこはすごい良い点かなと思いました」
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