散発5安打完封負け 4季ぶりの優勝逃す/東京六大学春季フレッシュトーナメント

2025.06.18

 先発の湯田統真投手(政経2=仙台育英)が4回表に暴投で先制を許す。その後を任された救援陣は無失点で抑えるも、打撃陣は慶大投手陣を攻略できず。散発5安打で完封され、4季ぶりのフレッシュトーナメント優勝を逃した。

(明)●湯田、山口、武藤、渡邉聡―佐仲、豊田
(慶)○鷲見、松井、水野―市橋
【安】(明)5(慶)5
【二】(明)中野(2回)萩(3回)◇犠打1 若林(3回) ◇残塁7 ◇失策0

 4季ぶりのフレッシュトーナメント優勝を懸けた決勝戦。1回戦ぶりの登板となった湯田が先発のマウンドに上がった。初回からキレの良い変化球で空振りを奪い、3回表まで無安打に抑えた。一方の打線は2回裏に中野竣介内野手(法2=桐蔭学園)、3回裏に萩宗久外野手(商2=横浜)が二塁打を放ち好機を演出するも、慶大先発・鷲見に抑えられ流れをつかめない。直後の4回表、先頭打者の二塁打から2死三塁のピンチを招くと暴投で先制を許し、湯田はこの回限りで降板した。その後を任された山口瑛太投手(政経1=創志学園)は2回を完璧に抑えると、3番手の武藤陽世投手(国際1=仙台育英)は8回表に1死二、三塁の場面で2者連続三振を奪い無失点。投手陣の好投で流れを慶大に渡さなかった。

 反撃したい明大打線だったが、5回裏の2死一、二塁の好機を走塁死で潰してしまうと、その後は慶大救援陣に抑えられ8回裏まで無得点。9回裏に2死から代打の鶴飼恵大内野手(法2=國學院久我山)が初球安打を放つも、最後は空振り三振で試合終了。慶大投手陣に散発5安打に抑え込まれ0-1で完封負けを喫し、4季ぶりの優勝を逃した。

 今大会は投手陣の活躍が著しく、大会を通しリーグ最少の5失点に抑えた。特に湯田は2試合に先発し、9回で14奪三振と高い奪三振能力を見せると、武藤をはじめとする救援陣は12回を無失点と抜群の安定感を誇った。また打撃陣では中野が6打数3安打1本塁打5打点と持ち味の打撃力を発揮した。秋季リーグ戦に出場し、悲願達成に貢献することはできるのか。若武者たちの成長に期待だ。

[尼子雄一]