投手陣奮闘で勝ち点獲得 優勝に大きく近づく/東京六大学春季リーグ戦

2025.05.26

 4季ぶりに優勝するために何としてでも勝利を収めたいこの試合。3回裏に本塁打を浴び先制を許すも、直後に宮田知弥内野手(商4=横浜)の適時打と相手失策の間に逆転に成功。8回裏には松本直投手(情コミ3=鎌倉学園)、9回裏には大室亮満投手(文2=高松商業)がピンチを凌ぎ切り、1点差で白星を飾った。

(明)○毛利、三浦、菱川、松本直、大川、大室―福原
(法)赤間、●槙野、山床、帯川、藤森粋―土肥、中西祐
【安】(明)5(法)8
【本】(法)境(3回)
【二】(法)山田(6回)◇犠打2 友納(5回、9回) ◇残塁8 ◇失策0

 前日の第2戦に負けたことにより後がなくなった明大。対する法大は左腕の赤間が今季初先発。左打者の多い明大打線に対し外角低めに球を集め、3回まで一人の走者も出さない完璧な投球で明大打線に立ちはだかる。一方、明大先発の毛利海大投手(情コミ4=福岡大大濠)は初回から走者を許すも後続を抑えていく。しかし3回裏、1番・境(法大)にリーグ戦初本塁打を許し、先制されてしまう。直後の4回表、2四球で2死一、二塁とすると、今季打率4割越えの宮田が二塁手のグラブを弾く適時打を放ちすぐさま同点に追いついた。続く5回表には福原聖矢捕手(国際3=東海大菅生)のバスターなどで1死二、三塁とすると、法大の失策の間に2点を奪い逆転に成功する。

 援護点をもらった毛利は、緩い変化球を交えながら打たせて取る投球で法大打線を抑えていく。5回裏にはライトを守る岸本一心外野手(文3=横浜)が頭上を越えそうな打球を好捕し、守備で毛利の好投に応える。しかし7回裏に連打で1点差に迫られ、続く8回裏には4番手の松本直が安打と暴投で1死二塁のピンチを招く。しかしこの場面で法大の4番、5番打者から連続三振を奪いピンチを脱した。9回裏は守護神・大川慈英投手(国際4=常総学院)が登板するも、2人目の打者を打ち取ったところでアクシデントにより降板してしまう。この場面で緊急登板したのは大室。四球を出し2死一、二塁と一打サヨナラのピンチを招くも、最後は外角の直球で三振を奪い試合終了。3―2で明大が投手戦を制した。

 先発毛利の好投と相手のスキを突き逆転した打撃陣、そして再三のピンチを凌いだ救援陣によって春季リーグ戦の最終戦を勝利で飾った。明大はこれで勝ち点が4となり、早慶戦で慶大が1勝を挙げると優勝、早大が2連勝で早大との優勝決定戦となる。4季ぶりの優勝の行方は早慶戦の結果次第となった。

[尼子雄一]