最終戦を白星で飾るも リーグ戦2位で閉幕/東京六大学準硬式野球春季リーグ戦

2025.05.21

 東京六大学春季リーグ戦(リーグ戦)、最終戦となった東大2回戦。1回表から2点を先制し試合の主導権を握ると、その後も着実に得点を重ねた。10―2で快勝し東大相手に連勝で勝ち点を獲得。明大はリーグ戦で11試合を戦い、8勝3敗勝ち点4で終えた。勝ち点が並んだ早大には勝率で及ばず、惜しくも優勝を逃す結果となった。

◆4・5~5・25 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼5・19 対東大2回戦(早大東伏見グラウンド)
 ○明大10―2東大

 1回表に幸先よく2点を先制したが直後に1点を失った。それでも2回表、2死一塁の場面から満田悠生内野手(営4=中京大中京)が右安打を放ち2死一、三塁の好機に。続く3番・河野壮希内野手(営4=明大八王子)の2点適時打で追加点を奪った。2回以降は先発・淺田真樹投手(法2=宇部鴻城)と2番手・伊藤彩斗投手(営2=土浦日大)、3番手・佐藤克哉投手(政経4=小山台)が6回まで東大のスコアボードにゼロを並べる。「新人戦(春季木村杯新人戦)のことを見据えながらピッチングができた。スピード感というか出力を出しつつ、ゼロで抑えられたので良かった」(伊藤)。

 6回表には打者一巡の攻撃で突き放した。1死一、二塁から途中出場の甲斐京司朗内野手(営3=大分舞鶴)が適時打を放ち1点を追加。続く2死満塁の好機から早川恭平内野手(政経4=市立金沢)、山田聖和主将(農4=東海大菅生)が押し出しとなる四球を選び2点、さらに相手の失策の間に2点を追加した。7回以降は4番手・雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)が2回を1失点にまとめ、5番手の小磯孝平投手(政経4=日大二)が9回裏を三者凡退で締めた。

 東大に連勝しリーグ最終戦を勝利で飾った明大。11試合を8勝3敗勝ち点4でリーグ戦に幕を下ろした。明大と首位争いを繰り広げていた早大が20日の試合に勝利し勝ち点4で並んだ結果、順位は勝率で決まる形に。早大は勝率.750と明大の勝率.727を上回り優勝。2014年秋以来の優勝を目指していた明大は一歩及ばなかった。主将の山田は「関東(関東地区大学選手権)で勝った早稲田に2タテを食らって勝ち切れなかったのはチームの課題」と唯一勝ち点を逃した早大戦を挙げリーグ戦を総括。「守備はリーグ戦を通して期待していた通りにできていた。点を取らない限りは勝てないので打力の底上げというのは全日本(全日本大学選手権)に向けて必要になってくると思う」(島本逸平学生コーチ・商4=明大中野)。リーグ戦の悔しさを胸に全国の〝頂〟に向けて再びスタートを切る。

[堀口心遥]

試合後のコメント
山田
――リーグ戦を通して良かった点を教えてください。
 「伊藤がケガした中でも、森(慎之介投手・商4=佼成学園)がしっかり抑えてくれたり、野手でも関東では(ベンチメンバーに)入っていなかった成田(昌司外野手・政経3=明大明治)がリーグ戦ではしっかり1番や2番の役目でチームに貢献してくれたと思います」

――全日本に向けてはどのような練習に取り組んでいこうと考えていますか。
 「バッティングであれば得点圏での一本、しっかり点を取るであったり、走塁に力を入れて得点圏にランナーを送るというのを重点的にやっていこうかなと思います」

島本学生コーチ
――リーグ戦で一番印象に残っている試合を教えてください。
 「(リーグ戦)1節目の法政の2戦目、3戦目で連勝できたというところです。2戦目は法多摩(法大多摩グラウンド)で相手のホームでありながら逆転して勝って、そこからつなげて連勝できたと思います。一番大きかったのは初戦を落とした中であの戦いができたというところです」

――今年度は学生コーチを務められていますが、何か意識していることはありますか。
 「当事者意識を持ちすぎないことが大事かなというふうに思っていて。唯一学生でありながら選手じゃないという立場なので、そういったところで自分の経験だったり、第三者が見たときにどう思うかというところを、選手たちに言えるのが学生コーチの強みだと思うので、中に入り過ぎずに少し引いたところからその〝第三者〟というのを提供できるようなことは心掛けています」

伊藤
――試合を振り返っていかがですか。
 「今日はリーグ戦最後の試合になるかもしれないという試合だったので、チーム全員で昨日(18日、対東大1回戦)のいい流れを今日の試合に持っていけるようにというので、全員で勝ち切るという思いで、最後の勝ち点を取るという思いで臨みました」

――25日に控えている新人戦に向けて意気込みをお願いします。
 「新人戦はどのチームが強いかだったり、勢力図が分からないですし、一発勝負のトーナメントで強いところが最後優勝するというふうに思っています。自分自身はリーグ戦で1年生からずっとベンチに入らせてもらって、試合経験というのも一番積んでいると思うので、ベンチワークだったり、マウンドに上がらないときでも1年生だったり、試合に出ていない2年生をどんどん巻き込んで、最後チーム全体で優勝できるように自分が一番頑張らないといけないと思います。そこを自分が頑張って踏ん張って、去年優勝できていなくて、今年は優勝したいなと思うので、あと1週間で少し短いかもしれないんですけど、いい調整ができればなと思います。来週も頑張ります」