早大に惜敗 1点を返せず苦しい展開に/東京六大学準硬式野球春季リーグ戦

2025.05.03

 早大1回戦へ臨んだ明大。リーグ優勝のためには負けられないが、先発の森慎之介投手(商4=佼成学園)は初回から出塁を許し、先制されてしまう。しかし2回表、6番・亘翔大朗捕手(理工3=大分上野丘)の適時打で追い付く。だが森の調子は戻らず、2回裏に2点を失い勝ち越しを許す。その後4回表に亘のスクイズで1点差に追い上げるも、その後は無得点でゲームセットとなった。

4・5~5・25 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼5・3 対早大1回戦(駒沢オリンピック公園硬式野球場)
明大2―3早大○

 先発の森は決め球に苦しんだ。初回から四死球を2度与え満塁のピンチを招いてしまう。その後、高めの球を捉えられ、適時打を浴び1失点。その後も調子は戻らず、2回裏先頭打者に安打を許し、そこから2死を奪うも、またも高めの球を打たれ追加点を浴びる。その後も四球、安打で迎えた2死満塁のピンチ。相手打者をフルカウントまで追い込むが適時打を許し3失点目で降板した。ここまで好成績を維持してきた森だが、今日は珍しく前半でそのマウンドを後にすることになった。

 苦しむ森を援護したい打線はまず2回表、先頭の鈴木朝陽内野手(法3=三重)が出塁し、鳥越駿太郎外野手(政経3=桜美林)のバントで好機を演出。その後、亘の適時打で追い付く。そして早大を追いかける打線は4回表、河野壮希内野手(営4=明大八王子)、鈴木が2連打で無死一、二塁の好機。1死を奪われるも亘のスクイズで1点を返し、亘は「以前の慶大戦でバントを失敗してしまった。 それを機に練習を積んできた」と振り返る。さらに吉武航世外野手(文4=岩国)が安打を放ち二塁走者が本塁を狙うも本塁憤死でこの回を終えた。その後、打線は何度か好機をつくるもあと一本が出なかった。

 3回裏には今季初登板となる吉田渉投手(政経3=明大中野)がマウンドに上がる。先頭打者を三振に斬って取り「とりあえず先頭を斬るということを意識して投げていたので良かった」と語った。また、ライナー性の当たりを好プレーでアウトにした満田悠生内野手(営4=中京大中京)などの守備陣に対して「最後の成田(昌司・政経3=明大明治)の守備も好プレーで、本当に感謝しかない」と振り返った。その後の4回からは伊藤彩斗投手(営2=土浦日大)と雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)が登板し早大打線を完璧に抑える。特に伊藤は打たれる気配のない投球で次の登板にも期待が掛かる。

 リーグ優勝を目指す明大にとっては痛い敗戦になったが、吉田、伊藤、雨宮の無失点リレーは次戦に生きるだろう。全打点を叩き出した亘は「初回の立ち上がりで失点して悪い流れを引きずってしまったが、悪い負け方ではなかった」と語る。早大に勝たなければ優勝はない。明日へ向けて気持ちを切り替えれば道は開けるはずだ。

[渡部遥人]

試合後のコメント
吉田
——今日の登板予定はありましたか。
 「予定はありませんでしたが、先発が崩れてから準備していました」

——ピンチを招いてしまう場面もありましたが、意識の変化はありましたか。
 「2アウトだったので、とにかくバッターに向かって行きました」


——2回表の適時打を放った時の心境を教えてください。
 「なんとしても追い付きたい場面で、球が偶然いいところに落ちてくれました」

——明日の早大戦に向けて意気込みをお願いします。
 「個人の成績よりもチームが勝つことが第一なので、チームプレーを意識して戦います。キャッチャーとしても、ピッチャーをしっかり引っ張れるように頑張ります」

伊藤
——試合を振り返っていかがですか。                       
 「関東地区大学選手権では、早大に勝って優勝できました。だから、その相手がリベンジを狙って来るというのは分かっていました。今日は自分たちらしい野球が最低限できたと思いますが、相手の方が1枚上手でした」

——今日の負けで後がなくなりましたが、明日に向けて意気込みをお願いします。
 「自分はこの試合を落としたからといって、優勝できないとは思っていません。もちろん優勝したいという気持ちはありますが、ただリーグ戦の一戦を落としただけと考えています。とにかく明日勝つことだけを考えて、今日よりも強いイメージをもって一致団結して試合に臨みたいと思っています」