粘るも勝ち切れず 延長12回の末引き分け/東京六大学春季リーグ戦

2025.04.27

 5回裏までに献上した4点を追う明大の反撃は6回表から始まった。木本圭一主将(政経4=桐蔭学園)、吉田匠吾内野手(文4=浦和学院)の連打で待望の1点を獲得すると、8回表には榊原七斗外野手(情コミ3=報徳学園)の適時三塁打で1点差に迫る。続く田上夏衣外野手(商2=広陵)の安打が同点の適時打となり、延長戦へ。12回表に明大が2点を追加するも、12回裏に2点を返されシーソーゲームで引き分けた。

(明)髙須、菱川、前田、大川―小島
(慶)渡辺和、小暮、小川琳、広池―渡辺憩
【安】(明)13(慶)10

【三】(明)榊原(8回)(慶)小原(2回)、中塚(12回)
【二】(明)木本(2回、7回)◇犠打1 田上 ◇残塁16 ◇失策3

 明大の先発は、今季のエースナンバーを背負う髙須大雅投手(法4=静岡)。2回裏に3安打、うち三塁打1本で3点を奪われる。5回裏からマウンドに上がった菱川一輝投手(文4=花巻東)も2四死球、1安打により1点を献上し苦しい展開が続いた。しかし明大打線は6回表、7回表と1点ずつ獲得。打撃の援護を受け、6回裏から登板した前田悠槇投手(政経3=玉名)が7回裏を無失点で抑えた。

 試合が大きく動いたのは8回表。宮田知弥内野手(商4=横浜)、岸本一心外野手(文3=横浜)が安打で出塁すると、打席には好機での活躍が光る榊原。振り抜いた4球目は中堅手の頭上を抜ける三塁打となった。さらに田上の安打が同点打となり、試合は5-5の振出しに戻った。8回裏からマウンドを任されたのは大川慈英投手(国際4=常総学院)。最速150キロ超えの投球で慶大に安打を許さず、スコアボードに0を並べ、試合は延長戦へ。先に攻める明大は12回表、慶大のスキを突き2点を奪取し裏の守備へ。ここまで好救援していた大川だが、12回裏に慶大打線に捕まる。2死一、三塁の場面で慶大・中塚に三塁打を許すと2点を返され引き分け、勝利を目前で逃した。

 前試合に続き、粘り強さを見せつけた明大打線。1、2番打者を担う榊原、田上の勝負強さがこの試合もチームに流れを呼び込んだ。大川も試合こそ締めきれなかったものの、最終回を除く4回は全て三者凡退と好投球を見せ、次戦も投打ともに期待だ。

[小松錦葵]