野球は9回2死から! 雨上がりの聖地で劇的逆転サヨナラ勝利/東京六大学春季リーグ戦

2025.04.26

 初回に先制され、以降2点を追う苦しい展開に。6回裏に磯圭太内野手(情コミ2=作新学院)のリーグ戦初安打となる適時打で1点を返すと、9回裏には榊原七斗外野手(情コミ3=報徳学園)、田上夏衣外野手(商2=広陵)の連打で逆転に成功し、2023年春以来のサヨナラ勝ちを収めた。

(明)毛利、○三浦―小島
(慶)外丸、●荒井、広池―渡辺憩
【安】(明)10(慶)8

【本】(慶)常松(1回)
【三】榊原(9回)
【二】(明)小島(3回)毛利(4回)磯(6回)◇残塁9

 先発のマウンドを託された毛利海大投手(情コミ4=福岡大大濠)は立ち上がりに苦しんだ。先頭出塁を許すと、常松(慶大)に左翼への2点本塁打を浴びる。その後立て直した毛利は、2回以降を被安打3に抑え、6回2失点と試合をつくった。

 反撃を狙う打線は4回裏まで毎回出塁し5安打を記録したものの、好機をモノにできず無得点に終わる。迎えた6回裏、2死一塁の場面で途中出場の磯が左翼線際に落ちる適時二塁打を放ち、待望の1点をもぎ取る。7回表からは三浦心空投手(政経3=東邦)が登板。得点圏に走者を背負う場面もあったが、落ち着きのある投球を披露し、3回無失点の好リリーフで流れを引き寄せる。

 試合は8回表終了後、天候不良のため一時中断に。再開後、恵みの雨を生かしたい明大打線だが、8回裏は荒井(慶大)に三者凡退と封じられる。9回裏、先頭の友納周哉内野手(文3=福岡大大濠)が内野安打で出塁するも後続が倒れ2死一塁に。ここで打席に立ったのはこの日4打数無安打のリードオフマン・榊原。2球目を捉え、センター方向へ運ぶフェンス直撃の適時三塁打で同点に追い付く。なおも一打サヨナラの好機。紫紺に染まる応援席の大声援に応えるべく、好調の田上が一、二塁間を破る鋭い打球を放ち、歓喜の瞬間をもたらした。

 土壇場で底力を発揮し、劇的勝利を飾った猪軍団。次戦の先発は髙須大雅投手(法4=静岡)と予想される。東大2回戦では安打5本を許しながらも、5回無失点と粘りの投球で白星を手にした背番号11。支配的な投球で慶大打線をねじ伏せ、チームを4連勝へと導けるか。

[李翔恩]