圧巻の投手リレー! 法大打線を完封し1点差の接戦制す/東京六大学準硬式野球春季リーグ戦

2025.04.08

 法大とのカードを1勝1敗で終え、迎えた今試合。先発を任された森慎之介投手(商4=佼成学園)は6回まで無失点と見事な投球を披露。そして後続の雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)や淺田真樹投手(法2=宇部鴻城)の粘投で8回表に奪った先制点を最終回まで守り抜き、勝利を収めた。

◆4・5~5・25 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼4・7 対法大3回戦(早大東伏見グラウンド)
○明大1―0法大

 勝ち点獲得へ明暗が分かれる法大3回戦。先発の森は「(法大の打者は)1球で仕留めてくるので甘い球を投げられない」と持ち味の直球で積極的に厳しいコースに投げ込む。6回を終え、許した走者はわずか3人。「相手がストレートに押されていた中で、何とかストレートで組み立てられたのが良かった」(森)。関東地区大学選手権(関東選手権)、決勝での投球をほうふつさせるようなキレのある投球を見せた。そして7回裏に登板したのは雨宮。連日の登板で疲れがある中、安定した投球で1回を無失点に抑えた。

 一方打線は7回まで7残塁と歯がゆい展開が続いた。今試合でヤマ場を迎えたのは8回表。満田悠生内野手(営4=中京大中京)が相手の落球により出塁すると、続く河野壮希内野手(営4=明大八王子)の犠打で走者を進める。そして「つなぐことだけを意識して(打席に)入った」と4回裏にも安打を放った鈴木朝陽内野手(法3=三重)の内野安打により1死一、三塁の好機に。今季公式戦初出場となった成田昌司外野手(政経3=明大明治)もフルカウントから低めの球を見極め、出塁。すると1死満塁で先制の好機となった矢先、相手投手の暴投により三塁走者が生還。思わぬ形での先制となった。

 失点を許せない中、8回、9回のマウンドに上がったのは淺田。「拮抗(きっこう)した展開だったので先頭だけはしっかり抑えていこうという気持ちで投げた」。8回裏、2死から四球で走者を許すも堪え、迎えた9回裏。無死、1ボール2ストライクから先頭打者に低めの球を捉えられ、打球は左中間へ。しかし成田がこれに飛び込み、捕球。「センターの前國藤さん(海斗外野手・政経4=明大中野)がポジションを指示してくれていた」(成田)。仲間の好プレーに助けられ、最終回を見事三者凡退で終えた。

 1勝1敗で迎えた本戦を制し、勝ち点を獲得した明大。しかし春季リーグ戦での優勝を目指す明大にとって道のりはまだ長い。次戦は関東選手権、決勝でも対戦している因縁の相手・立大となる。優勝に向けてまずは目の前の関門をくぐり抜けられるか。

[杉山瑞希]

試合後のコメント

――好調の秘訣(ひけつ)はありますか。
 「本当に周りが声を掛けてくれるのが一番だと思います。うまくいかなくても『お前なら大丈夫だよ!』と前向きな言葉を掛けてくれるので、こちらとしてはすごく投げやすいです」

鈴木
――2安打ですが今日の打撃を振り返っていかがですか。
「後ろの鳥越(駿太郎外野手・政経3=桜美林)も調子が良いので、もうつなぐことだけを意識して打席に入りました」

成田
――次戦に向けての意気込みをお願いします。
 「次もスタメンで出るか、途中出場か分からないんですけど、どんな形でもチームに貢献できるように頑張りたいと思います」

淺田
――ご自身としては先発と中継ぎ、どちらをやりたいなどはございますか。
 「自分は先発をやりたいのですが、まだケガ明けということで、ここから少しずつ調子を上げて先発でも投げられるようにやっていきたいと思います」