新戦力が台頭 リーグ戦初勝利で翌日へ望みつなぐ/東京六大学準硬式野球春季リーグ戦

2025.04.06

 初戦に敗れ、勝ち点獲得へ後のなくなった明大。3、4回裏に1点ずつ返すと、5回裏には鳥越駿太郎外野手(政経3=桜美林)の適時打など2得点を挙げ、逆転勝利。投げては新入部の大友瑠投手(法1=学法石川)が2回と3分の1を無失点に抑える好投で初登板初勝利を挙げた。

4・5~5・25 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
4・6 対法大2回戦(法大多摩グラウンド)
○明大4―3法大

 先発はこれまで中継ぎで登板していた雨宮佑貴投手(総合2=甲府西)。初回、2回表とともに先頭を出塁させるも、得点は許さなかった。しかし3回表、この回も先頭に出塁を許すと1死一、二塁のピンチを招く。次の打者は打ち取るも、その後暴投と2本の適時打など3失点を喫し、2死二塁で降板となった。「毎回先頭を出してしまったのが3回で降りることとなった要因だと思う。球数を減らすために、打たせて取るといったリリーフと違う考え方をしていけば良かった」と雨宮は悔しさをにじませた。

 この火消しを任されたのは大友だった。「先発の雨宮さんが崩れたら自分が行くと言われていた。1点争いというところでの初登板だったが、0点に抑えられて本当に良かった」と中飛で打ち取り、追加点を防いだ。大友はその後も走者は背負うも要所を締め、2回と3分の1を無失点に抑える上々の初登板となった。

 打線は先制を許した直後の3回裏、先頭の大友が左前へ安打を放つと、2死から満田悠生内野手(営4=中京大中京)の適時打で1点を返す。続く4回裏にも1死一、二塁で亘翔太朗捕手(理工3=大分上野丘)が左線へ適時打を放ち、1点差に迫った。投手が代わり、1番と好打順から始まる5回裏。先頭の前國藤海斗外野手(政経4=明大中野)が初球を捉えて出塁すると、河野壮希内野手(営4=明大八王子)の中堅手の頭上を越える同点適時打と鳥越の勝ち越し適時打で一気に逆転した。

 6回表からは淺田真樹投手(法2=宇部鴻城)が久々に登板。「本当に調子が良かった。関東(関東地区大学選手権)もあまり投げていなかったので、疲労もほとんどなく今日を迎えることができた」とテンポ良く打者を打ち取り、4回無安打3奪三振1四球で最終回までゼロを並べた。

 盤石の継投で春季リーグ戦初勝利を収めた明大。「今日は勝ったが、明日負けてしまうと意味がない。このまま連勝して来週以降の試合も勝って優勝を目指したい」(鳥越)。関東王者の意地を見せ、今季こそは悲願の〝頂〟をつかむ。

[阿部倖明]

試合後のコメント
鳥越
――5回裏には勝ち越しの適時打を放ちました。得点圏で意識していることはありますか。
 「得点圏では長打を捨て、崩されてもいいからとにかくバットに当てて外野手の前に落とすことを意識しています」

淺田
――9回表こそ得点圏に走者を背負いましたが無失点でした。
 「四球は本当にもったいなかったですけど、その後はもう切り替えました。同点はなるべく避けたかったので、しっかりコースに投げる意識で勝負しました」

雨宮
――なにか収穫や課題はありましたか。
 「どんどんカウントをつくっていくこと、球数を減らすために内野ゴロやフライを打たせていく必要性を感じました」

大友
――第1打席で安打を放ちました。
 「負けている展開で自分が先頭だったので、何としてでも出たいと思い、打席に立ちました」