(2)春秋連覇へ!開幕カード東大戦展望

1999.01.01
 紫紺軍団の歓喜の輪が神宮に広がってから早3カ月。再び神宮に彼らが戻ってくる。秋の開幕カードを飾る相手は、21季連続最下位に沈んでいる東大。だが最下位脱出に向けて、02年春以来の勝ち点に向けて全力で向かってくるはずの東大に、油断やスキを見せることは許されない。

 春は2試合とも2ケタ得点で勝利したが、この秋は東大のエース鈴木に注意が必要だ。春は防御率こそ5点台ではあったが、投球回数60イニングは六大学中3位の成績を誇った。また、春の明治2回戦では先発し、6回を投げて2失点と好投している。「秋に向けてフォームを少し修正した。前は手投げっぽくなっていたが、今はフォームに一体感が出てきた」と鈴木は話す。「明治は左ピッチャーに弱いイメージがある。鈴木が明治打線にどんなピッチングをするか楽しみ」と東大・中西監督は鈴木に期待を寄せる。東大だからと侮っていたら、足元をすくわれるかもしれない。

 この初戦、カギを握るのは荒木(郁・営2)と小林(雄・政経4)の俊足コンビだ。春の東大戦は二人で計8個の盗塁を決め、東大内野陣をかき乱し、2試合連続2ケタ得点での勝利の立役者となった。当然東大も春以上に警戒してくるだろう。警戒された上でどれだけ出塁できるか、またどれだけ次の塁を盗めるか。後ろには強力なクリーンアップが控えているだけに、二人の活躍が明治打線を左右するだろう。

 追う立場から追われる立場へ。春季同様いや、それ以上に厳しい戦いが続くだろう。春秋連覇に向けて、大事な開幕カードを落とすことはあってはならない。