ルーキー特集(9)

県立高校からの挑戦 平川俊樹
毎年多くの1年生が入部する本学硬式野球部。甲子園経験者や私立の強豪校出身者が多く入部する中、県立高校ながらプロのスカウトも注目した左腕が本学の門を叩いた。夏の高森合宿にも参加し、周囲の期待も高まりつつある平川俊樹(文1)を、今回はクローズアップした。
身長175cm。特別背が高いわけでもない。体格のいい選手が大勢いる本学野球部内において、小柄な方にすら分類されるかもしれない。しかし平川は全身を目いっぱい使った小気味いいフォームから、切れのあるストレートを投げ込む。なるほど、プロのスカウトも熱視線を送ったのにうなずける。「周りは私立高校出身者ばかり。皆が常に上のレベルを目指してる。設備も含めて県立高校では味わうことのできなかった環境で野球が出来るのは、自分自身も更にレベルアップができる」と、高校と大学のレベルの違い、環境の違いにも少しずつ慣れてきたという。
高校時代に7イニングスで19個の三振を奪ったことがある。当然大学でも奪三振にこだわりを持っているのだろうと思った。しかし平川自身には三振に対する意識はなかった。
「六大学はバッターのレベルが高いから、そう簡単に三振は取れないと思う。打たせて取っていくピッチングのほうが野手陣も守りやすいはず」。
現在、リーグ戦で活躍するピッチャー陣は右ピッチャー中心。しかし、春秋連覇を果たすには左ピッチャーの台頭が必要だ。春季は同じ左で、しかも1年の柴田(文1)が一足先に神宮デビューを飾り、優勝にも貢献した。「柴田の上を行かないとベンチ入りは無理。だけれど越えられない壁ではない」。力強く答えた返事に、秋の神宮デビューに期待が持てる。
県立高校のエースから、六大学のエースへ。秋の神宮のマウンド上で躍動する姿が楽しみだ。
◆平川俊樹 ひらかわとしき 文1 若松高出 175cm・70kg 左/左 投手
理想の投手像は周りに信頼されるピッチャーになること。目標としている選手は同じ左ピッチャーの、福岡ソフトバンクホークス・杉内俊哉選手。
次回のルーキー特集第10回は、8月20日、川辺健司(商1)の予定です。
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