山田聖先制のホームイン! 2出塁&好守で存在感 全関東選抜は決勝進出ならず/全日本9ブロック対抗大会 

2024.11.18

 全日本大学9ブロック対抗大会で5連覇を狙う全関東選抜。明大からは田村陽大内野手(農4=花巻東)と山田聖和内野手(農3=東海大菅生)が選出された。全九州選抜と相まみえた準決勝では山田聖が9番・二塁手でスタメン出場。2出塁で先制のホームを踏むも試合は逆転負けを喫し、阪神甲子園球場での決勝戦に進むことができなかった。

◆11・15~11・21 全日本大学9ブロック対抗大会(阪神甲子園球場他)
▼11・17 準決勝(俣野公園・横浜薬大スタジアム)
 全関東選抜1―3全九州選抜〇

 山田聖の四球から先制につながった。3回裏、1死からこの日初の打席に立つと四球を選んで出塁。「9番に置かれている意味を考えて出塁できて、それで上位打線に回って点を取れたのが良かった」(山田聖)と語るように、上位打線につなぐと3番・佐竹秀也(中大)が右方向へ適時打を放った。二塁上の山田聖は懸命の走塁で三塁を駆け抜け、笑顔で余裕のホームイン。見事先制機をつくる働きを見せた。

 しかしその後、全関東選抜は好機をつくるも相手投手に抑え込まれ追加点を挙げられず。8、9回表には失策から3失点と逆転を許しそのまま1―3で敗北。決勝進出を逃し大会5連覇の目標も途絶えた。

 決勝進出であれば舞台は阪神甲子園球場だった。幾多の球児がそのグラウンドに立つことを夢見て汗を流してきた、憧れの球場。出場がかなわなかった中で、試合後に涙する選手たちの姿も。今日はベンチから声援を送った田村は「野球をやってこられたのも親のおかげ。顔を見たら感謝の気持ちでいっぱいだった。 甲子園に連れていきたかったなって思って、ちょっと感極まってしまった」と家族への感謝の思いと届かなかった悔しさが入り混じる涙を流した。山田聖も「高校時代に甲子園で(試合を)やっていて、もう一度立てるということで目指していたので行きたかった」と甲子園への切符を逃した無念に唇をかむ。

 だが、悔しがるばかりでなく、今日のこの経験を来年に生かす。「チームに持ち帰って共有して強くなれたら」(山田聖)。全日本大学選手権(以下、全日本)優勝の中大・功刀史也主将と二遊間を組み、学びを得たという山田聖は「自分はキャプテンを初めてやるが、自分があたふたしていたり緊張したりすることがあるので、キャプテンから見て選手をどうやって育成していくか、強くするためにどうすればいいのかを教えてもらった」。主将として迎えるラストシーズン、選抜メンバーで戦い得た悔しさと収穫をチームの躍進につなげていく。

[布袋和音]

試合後のコメント
田村
――野球人生の中で、思い出深い試合はありますか。
 「高校野球の甲子園大会と、大学に入っての全日本、今日の試合。大きい舞台での負けというのは忘れることないです。多分何にも代えがたい、いい思い出なんじゃないかなと思います」

山田聖
――9回裏は代打という形になってしまいましたがどのような気持ちで受け止めていましたか。
 「正直本当に悔しかったですね。最後自分が出て、やっぱりチームの流れつけたいなって思ったので、正直悔しかったです」