いざ優勝へ!最終カード・法政戦展望/東京六大学春季リーグ戦

1999.01.01
いざ優勝へ!最終カード・法政戦展望/東京六大学春季リーグ戦
 4戦に渡った立教戦を戦い抜き、ついに勝ち点4で単独首位に立った明治。宿敵早稲田に勝利した勢いそのままに立教打線を封じ込め、悲願の優勝へ王手をかけた。このまま勝ち点をもぎ取れば優勝が決まる、運命の最終カード・法政戦。譲れない戦いの火蓋が切って落とされる。

 法政は現在勝ち点1で第5位。打線の低調が響き、昨秋下位だった立教にも優位を許している。しかし、油断はならない。昨秋優勝戦線に残った早稲田・慶応・明治の三校の前に、優勝の望みはないものの法政は立ちはだかった。慶応は勝ち点を奪われ、明治・早稲田はそれぞれ1敗。法政1回戦で9-1の大敗を喫した明治は、大一番・早稲田から執念で勝ち点を奪うも、優勝から大きく遠ざけられてしまった。

 注目すべきはやはりエース・小松(法政)だろう。「今年のあいつの意気込みはすごい。負けないようにしないと」(佐々木・政経4)と明治の選手も気にかけるように、現在成績は斎藤(早稲田)に次ぐ第5位で防御率1.32、自責点は4。昨秋明治打線を苦しめた平野とともに下級生の頃から登板していた経験豊富な投手だ。神宮経験の浅い明治の投手陣と比べ、その経験も武器になる。「明治の打線はガンガン振ってくるイメージ。トップバッター系は出さないようにする」(小松)。1つでも勝ち点を増やしたい法政の執念が、明治にとって脅威となりえるかもしれない。

 しかし、負けられないのは明治も同じこと。悲願の優勝に、もう片手が届いているのだ。あと2勝で訪れる歓喜の瞬間。勢いに乗っている明治だが、決して油断することなく、全力でこの最終カードも戦い抜いてほしい。紫紺軍団が頂点に立つ瞬間はすぐそこまで迫っている。8季ぶり、待ちに待った優勝へ――栄光へのカウントダウンは、もうすでに始まっている。

☆優勝の瞬間を観に行こう

 順調に勝ち進めれば、25日(日)に明治の今シーズン優勝が決定する。相手校の法政は大学側が「六大学野球観戦ツアー」を催したり応援団がポイントカードを作成するなどして観客を増やそうと試みている。優勝へ王手をかけた明治が、応援で負けるわけにはいかない。紫紺の日以上の盛り上がりで、優勝の瞬間を観に行こう。週末は悪天候も懸念されるが、8季ぶりのその瞬間を見逃してはいられない。神宮球場を再び紫紺で埋め、共に歓喜の瞬間を迎えよう!