
全日本大学選手権出場へ 投手陣の好投で接戦を制す/関東地区全日本予選会
全日本大学選手権(以下、全日本)へ向けた予選会。一度も負けられない状況の中、迎えた初戦の相手は神大。この日は初回から打線がつながり先制すると、先発を任されたルーキーの伊藤彩斗投手(営1=土浦日大)は7回無失点と見事な投球を見せる。続く投手陣もリードを守り抜き、接戦の中、見事勝利を収めた。
◆6・1~6・9 関東地区全日本予選会(早大東伏見グラウンド他)
▼6・8 1回戦(早大東伏見グラウンド)
〇明大1―0神大

春季リーグ戦が終わり、2位で終えた明大は全日本へ向けた予選会に臨んだ。初戦の先発のマウンドに立ったのはルーキーの伊藤。「リーグが違う相手で初回は慎重になりすぎた部分もあったが、自分を信じて最後まで投げた」。1回表、伊藤は四球から続く打者に死球を与えてしまい、2死一、二塁のピンチを背負うも、最後は三振で無失点に抑える。そしてその裏、早くも試合が動く。1死から福田竜大外野手(商4=鎌倉学園)が二塁打を打ち、塁に出ると「高めに浮いてきた甘い球を振っていこうという意識で打席に入った」と続く相川幸太郎内野手(政経4=昭和)が右前適時打を放ち幸先よく先制した。
援護を受けた伊藤は3回表、1死一塁で走者を背負うも捕手の亘翔大朗捕手(理工2=大分上野丘)が持ち前の強肩で盗塁を阻止し、この回も無失点で切り抜ける。伊藤はその後も安定した投球を続け、6回には3者連続三振を奪うなど、7回無失点と素晴らしい投球を見せた。その後は両者とも一歩も譲らぬ展開が続き、1―0で迎えた9回表。抑えを任された田村陽大投手(農4=花巻東)が1死一、二塁と、一発長打で逆転のピンチを背負う。続く打者が左中間に放った打球は左中間に落ちそうになったが、中堅手の福田が飛び込んで捕球。「リーグ戦の同じような場面で、捕れなくて同点で追いつかれたことがあったので、そのことが頭にありつつ、自分が取ってやろうという気持ちで飛んで捕れた」。福田の好プレーで相手の流れを阻止し、最後は田村が見事に無失点で抑え神大との一戦を制し、全日本出場に王手をかけた。
全日本出場のためには、翌日も負けられない試合が続く。「明日も今日と変わらず全員野球で、チームが勝つことを第一に頑張っていきたい」(伊藤)。新チーム編成発足時から目標にしてきた全日本出場への切符をつかめるのか。目指してきた目標はもうすぐそこだ。
[杉山瑞希]
試合後のコメント
相川
――全体を振り返っていかがですか。
「ロースコアになることが分かっていたので、先制点を取ろうという話をして、まず取れたのはよかったです。守備も確認の声が多くて、リーグ戦からは少し期間が空いてしまいましたが、その中でも試合勘は取り戻しつつ、良い形で守備はできました」
――逆方向へのタイムリーは甘い球を打った結果ですか。
「自分の癖として、引きつけようとすると詰まるので、前で拾う意識ではいましたが、そこがたまたま甘く入ってきて、狙ったわけではないですけど、良い所に行ってくれました」
福田
――普段対戦しない相手との試合でしたが、何か収穫はありましたか。
「相手ピッチャーが結構いいピッチャーで、情報が少ない中でも試合の中で修正して対応していけたのが良かったかなと思います」
亘
――盗塁を二度刺しましたがいかがですか。
「吉原さん(吉原瑠人主将・法4=仙台育英)が出場できない中で、自分を先発として起用してもらっているので、それに恥じないように、練習からもしっかりとできていたので、その練習の成果が出たかなと思います」
――後続の松浦寿和投手(法4=明大八王子)と田村投手に関してはいかがですか。
「調子がなかなか上がらない中で、バッターに応じてコースに投げ分けられて、特に田村さんはリーグ戦で良い球を投げていたのですが、打たれることが多かったので、しっかりコースを投げ分けることを先輩ですけど、そこもちゃんと伝えることができました」
伊藤
――今後の意気込みを教えて下さい。
「今日は今日で勝って良かったと思っているのですが、余韻は今日まで浸って、また明日試合があるので、明日勝ったら全日本への切符がつかめるので、明日も今日と変わらず全員野球で、本当にチームが勝つことを第一に頑張っていきたいなと思います」
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