
春最終戦 悔しい敗戦で立大に勝ち点落とす/東京六大学春季リーグ戦
1勝1敗1分で迎えた春最終戦・立大4回戦。勝てば全日本大学選手権(以下、全日本)予選会への出場が決まる大一番だったが、ほぼ全ての回で走者を背負う苦しい展開に。宇津木一朗内野手(営4=川越東)の適時打などで一時は2―1と逆転するも、7回表に同点に追い付かれ試合の流れをつかみ切れず。タイブレークの末3―2と一歩及ばず惜しい敗戦となった。
◆3・30~5・19 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼5・15 対立大4回戦(S&D昭島スタジアム)
明大2-3立大○

今季、東大、法大、慶大から勝ち点を獲得した明大。2位以上が出場できる全日本予選会への切符を懸けて、立大4回戦に挑んだ。「今日勝って全日本を決めようとチーム全体で話していた」(伊藤彩斗投手・営1=土浦日大)。先発の伊藤は初回表、先頭打者に安打を許すと、1死二塁の場面から連打を浴び、1点を失ってしまう。しかしその後は三ゴロに抑えるなど、走者を背負いながらも3回を投げ1失点でまとめてみせた。
3回裏には、代打・成田昌司内野手(政経2=明大明治)が左安打を放ち先頭が出塁。亘翔大朗捕手(理工2=大分上野丘)が犠打を成功させ1死二塁の好機を演出すると、続く宇津木が初球を振り抜き、左翼に伸びた当たりは適時二塁打に。「早めに追い付きたかったので、一本出て良かった」(宇津木)と1―1の同点に追い上げると、さらに1死満塁の場面で福田竜大外野手(商4=鎌倉学園)のニゴロの間に走者が生還し、2―1と逆転に成功した。
しかし、7回表に立大の反撃に遭い、2―2の同点に追い付かれてしまう。その後両チーム好機をつくりながらも、三浦隼太郎投手(立大)や田村陽大投手(農4=花巻東)の好投によりあと一本が出ず。互いに譲らぬ展開が続き、試合は11回タイブレークまでもつれ込んだ。
11回表、1死満塁から犠飛で勝ち越しを許し、後がない明大。追加点を奪いたいその裏、2死満塁で一打逆転勝利の好機をつくるも、二ゴロに倒れゲームセットに。全日本予選会への出場可否は、今週末の立大と早大の対戦結果に委ねられた。
悔しい幕切れに、唇をかみ3―2と刻まれたスコアボードを見つめる選手たち。「明治は大事なところ、いいところで負けてしまって自分たちの力で全日本に行くとか優勝争いをするというのを自分たちから遠ざけてしまう部分が毎年あり、結局今年もあと一回勝てればという部分で負けてしまった」(吉原瑠人主将・法4=仙台育英)。それでも、投手や守備を中心に堅実な野球を重ね、失点は全14試合で34。1試合平均2.42失点とリーグトップを誇った。先発投手陣の一角を担った伊藤は「春にできなかったリーグ戦優勝を掲げて、1年の夏、自分が一番成長して、秋の1戦目からいいピッチングをできるような絶対的なピッチャーになるのが目標」と秋優勝への決意を込める。優勝こそ逃した明大だが、秋に頂に立つポテンシャルや戦力は充実しているはず。今年で10年遠ざかる六大準硬の頂点へ、秋にたどり着いてみせるのは明大だ。
[布袋和音]
試合後のコメント
宇津木
――今大会を通してチームとして得た収穫や課題はありますか。
「まだ具体的には振り返れていないので分からないですけど、最後勝ち切れないところが弱さかなと思って、そこの詰めの甘さが出てしまったのでそこは秋に向けて取り組んでいきたいなと思います」
吉原
――今大会を通して得た収穫や良かった部分はありますか。
「試合を通して成長して強くなっていったとかうまくなっていったというのはあったと思うので、まだ早大と立大の結果次第で分からないところなんですけど、次のチャンスがあったらそこを活かしていきたいなと思うのと、秋のリーグ戦も春にできなかったことを良くして臨んでいくのが野球だと思うので、守備力や投手力は例年より良かったので、攻撃力をもっと上げていきたいなと思います」
伊藤
――秋のリーグ戦に向けての決意をお願いします。
「今回は本当に周りの助けが頼りになったと思うので、今度は逆に自分が頼られるようなピッチャーになって、この春ができなかったリーグ戦優勝を掲げて、自分1年の秋ですけどまだ夏があるので、1年の夏、自分が一番成長して、秋の1戦目から絶対いいピッチングをできるような、そういう絶対的なピッチャーになるのが秋の目標です。チームとしても絶対勝たなきゃいけないし、チームを勝たせるのはピッチャーの責任だと思っているのでその責任を全うできるようにまずは夏、この春に出た課題をしっかり潰して、自分と向き合って、その結果秋のシーズン良かったと振り返れるシーズンにしたいなと思っています」
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