
ルーキーの好投に応えた! 慶大に2日連続逆転勝利/東京六大学春季リーグ戦
慶大2回戦はロースコアの展開が続いた。先発の淺田真樹投手(法1=宇部鴻城)は圧巻のピッチングで相手打線を7回1失点に抑える。ルーキーの力投に応えるべく7回裏に山田聖和内野手(農3=東海大菅生)と河野壮希内野手(営3=明大八王子)の連打で逆転に成功。8回表には満塁のピンチも松浦寿和投手(法4=明大八王子)が切り抜け2日連続逆転勝利で勝ち点を獲得した。
◆3・30〜5・19 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼5・11 対慶大2回戦(法大多摩グラウンド)
○明大2-1慶大

序盤は相手投手の緩急のあるピッチングに翻弄(ほんろう)され、簡単に抑えられてしまう。4回裏には土屋真之介外野手(営4=明大八王子)が今試合チーム初安打を放つと相手の暴投で2死三塁まで走者を進める。しかしやっとの好機もど真ん中の球を捉えきれずこの回も0点で終わった。一方先発の淺田は立大戦に続き今試合も好投。初回表こそ安打を許すも、確かなコントロールで後続を切ると「変化球とかでうまくずらしながらテンポよく投げられた」(淺田)と2回表から4回表にかけて各回10球以内で抑える。6回表は1死満塁のピンチから犠飛で先制点を許したがすぐに立て直し、以降追加点を奪われることはなかった。

(写真:逆転打を放ちガッツポーズをした河野)
ルーキー・淺田の好投に応えたい打線は7回裏、福田竜大外野手(商4=鎌倉学園)が二塁打を放つと四球、犠打と確実に走者を得点圏に進める。迎えた1死二、三塁の好機で山田聖が初球を捉え同点に追い付くと、続く代打・河野は「前の山田聖和が同点にしてくれたので、犠牲フライでもゲッツー崩れでも点が入ればいいと楽にいった」と中安打を放ち逆転に成功。河野は塁上で喜びを爆発させた。8回表以降試合を託された中継ぎ陣だったが、相手も一筋縄ではいかない。粘りの安打や四球で2死満塁まで追い込まれてしまう。この場面で登場したのは松浦。一打逆転のピンチも「前のバッターが出たら自分が行くと思っていたので、しっかり準備はできていた」(松浦)。数々の試合を乗り越えてきた経験を活かし、冷静なピッチングで1点も許すことなく窮地を切り抜ける。9回表も続投した松浦は四球こそ出したものの圧巻の投球を見せ、僅差の試合をモノにした。
今カードで勝ち点を挙げたことにより優勝へ望みをつないだ明大。「まだ決まったわけではないけれど絶対に4年生と(全日本大学選手権へ)行きたいので、1試合を死ぬ気で取れるように頑張る」(淺田)。10年ぶりの頂点へ、最後まで白球に食らいつく。
[高橋佳菜]
試合後のコメント
淺田
――先発を任されたときはどのような気持ちでしたか。
「金曜日の練習で1戦目、2戦目投げるか分からなくて。1戦目が伊藤(彩斗投手・営1=土浦日大)だったので2戦目は言われなくても自分かなと思ってて昨日言われました。2戦目を落とすっていうことが多かったので、絶対取ってやるって気持ちで投げました」
――今試合勝利した率直な気持ちを教えてください。
「絶対落とせないっていう中で昨日も逆転勝ちで、今日も1点取られてしまったんですけど、勝つっていう強い気持ちを持っていて今日の逆転があったので、一つ強くなれたかなと思います」
河野
――逆転の適時打を放ち塁上で喜びを爆発させていました。
「そうですね。ベンチだけじゃなくて、ライトで見てるみんなも喜んでたので。練習のときからバッティングピッチャーとか、守備のサポートとかでベンチ入ってない選手たちもすごい献身的にやってくれてるので、その人たちに報われたなって思ってもらえれば良かったです」
――この連勝を経てチームの雰囲気はいかがですか。
「本当に1年生から4年生まで学年関係なくというか、淺田とか結構いじられキャラとかやっていて。明るくできていると思います」
松浦
――先発・淺田投手の印象を教えてください。
「淺田はとにかくすごいの一言です。テンポも良くて1点取られた回は少し連打とかでピンチにはなっていましたけど、それ以外は本当に完璧な投球でした。4年と1年なので三つ離れてるんですけど、すごい頼もしいと言いますか、本当に今もチームにとって伊藤であったり、淺田っていうのは重要なピースであって、本当に大切な存在っていうふうに思ってます」
――接戦を制した気持ちを教えてください。
「素直にうれしいっていうのが一番です。今日勝ち切れたっていうのが優勝にすごい大きく直結してくるところだってチームの中ではそういう認識の中で、僅差で苦しい試合ではあったけど勝ち切れたっていうのはとても大きな意味があるのかなと思います」
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