2被弾が響き法大相手に接戦制せず/東京六大学春季リーグ戦

2024.04.28

 東京六大学春季リーグ戦、第5週の相手は関東地区大学選手権準優勝の法大。2点本塁打で先制された直後の裏の攻撃で山田聖和内野手(農3=東海大菅生)が適時打を放ち、1点差に詰め寄る。7回裏には好機から2得点で同点に追いつくも、8回表に今試合決定打となる本塁打を許し敗北を喫した。

◆3・30~5・19 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼4・27 対法大1回戦(S&D昭島スタジアム)
 明大3―4法大〇

 1回戦の先発を任されたのは近藤吏矩投手(営4=札幌一)。初回を三者凡退に抑えるも、2回表に2死二塁の場面で本塁打を浴び2点の先制を許してしまう。しかし直後の2回裏、1死から吉原瑠人主将(法4=仙台育英)が相手の失策で出塁。2死二塁となった場面で打席を迎えた山田が適時打を放ち、1点を返す。「自分の守備のミスから点を取られたので、そこで返そうという気持ちで打席に入った」(山田)。近藤は続く3回表を3奪三振で無失点に抑えるなど、6回を投げ3失点にまとめた。

 打線は5回裏、先頭打者の近藤が四球で出塁すると1死から前國藤海斗外野手(政経3=明大中野)がセーフティーバントを成功させ一、二塁の好機をつくった。得点には結びつかなかったものの、徐々に反撃の兆しが見えはじめる。

 すると7回表、先頭打者の山田が二塁打を放ち、途中出場の福田竜大外野手(商4=鎌倉学園)が四球で出塁するなど再び好機を演出する。無死一、二塁の場面で宇津木一朗内野手(営4=川越東)が送りバントを成功させると、好機はさらに広がり1死二、三塁に。前國藤の内野ゴロの間に1点を追加、また土屋真之介外野手(営4=明大八王子)の打席で相手投手が暴投し、そのスキに三塁走者が見事ホームイン。1点を奪い、同点に追いついた。

 試合を振り出しに戻した明大は8回表、前の回から2番手でマウンドに上がった田村陽大投手(農4=花巻東)が本塁打を打たれ再びリードを許す展開に。「少し甘く入ったコースを一発で本塁打にしてくる相手が一枚上手だった」(田村)。この本塁打が結果的に決勝点となったが、田村は続く9回表のマウンドにも登場し三者連続三振を奪うなど3回を投げ5奪三振、許した安打は本塁打のみと安定した投球を披露した。

 全日本大学選手権出場に向けて1カードも落とせない明大。「とにかく1点差でもいいので勝ちにこだわってやっていきたい」(田村)。チーム一丸となって〝負けられない〟法大2回戦に臨む。

[堀口心遥]

試合後のコメント
吉原
――本塁打を2本打たれてしまいましたが捕手目線ではいかがでしたか。
 「容易にいってしまった部分があったんで、そこをよく引き締めるのと、ピッチャー陣にはもう少し低めというのは自分から伝えて意識してもらえたらなと思います」

――今日の試合の収穫はありますか。
 「後輩の山田が良かったので、4年生はとにかく下級生がプレーしやすい環境をつくってあげることだと思うので、そこは次の試合も意識していきたいと思います」

田村
――投手としてのご自身の強みはどういった点にありますか。
 「今日は打たれてしまったんですけど、強みはストレートで押せるところですかね。あと変化球でカウントを取れたり、ストライクを取れたりするところです」

――準硬式野球界の大谷翔平(ドジャース)という感じでしょうか。
 「高校が一緒なだけです(笑)。これプラス打っていれば翔平さんみたいになれるかなと思ったんですけど。高校が同じだけです(笑)。翔平さんと比べないでください」

山田
――7回の先頭打者として打った二塁打を振り返っていかがですか。
 「特に何も考えずに、とりあえず出るという意識で。初球からいってしまうと少し流れが悪くなってしまうので、その時は少し長くボール見ようと思って打席に入りました」

――スタメンでの出場機会も増えたと思いますがどのような気持ちで臨んでいますか。
 「試合に出たからにはやっぱり活躍しようと思って試合に挑んでいます」