プロ対アマ夢の競演!六大学選抜VS東京ヤクルト

1999.01.01
 11月4日、神宮球場で明治神宮外苑創建80周年を記念して東京六大学野球選抜対東京ヤクルトスワローズの試合が行われた。プロ対アマという史上初の試みに、2万人を超える六大学野球ファンとヤクルトファンが神宮球場に詰め掛けた。本学からは松下主将(法4)、大久保(法4)、田沼(商4)、久米(農3)、佐々木(政経2)が出場し、スタンドのファンの歓声に応えた。
 
試合はヤクルトが早大出身の藤井、六大学選抜が早大の宮本の先発で始まった。1回表に先攻のヤクルトが青木の四球を足がかりに1点を先制。いきなりプロの実力を見せ付け、嫌な予感が六大学ファンによぎる。そもそもプロとアマの実力差は当然、やはりこの試合は無謀なのか…。しかし、その不安を法大の安打製造機・大引が一蹴する。その裏の攻撃、先頭打者として打席に立つと、粘った末に藤井の速球をフルスイング。なんと打球はそのままレフトスタンド最前列に突き刺さる本塁打。六大学ファン、ヤクルトファンの度肝を抜くバッティングでいきなり同点に追いついた。その後は慶大相澤、本学の久米のリレーでヤクルトを抑えていくが、六大学選抜もヤクルトの投手陣に抑えられ4回まで両チームとも無得点が続く。迎えた5回、この回から代わって登板した東大の重信が連続二塁打を浴び、1点を勝ち越される。しかし代わった法大小松が好リリーフで最小失点にとどめ、打線の反撃を待つと、6回の裏、慶大金森がタイムリーを放ち同点に追いついた。だがプロとして絶対に負けられないヤクルトは7回表、早大の上本の失策などでチャンスを広げると、早大出身の田中がタイムリーを放ち勝ち越しに成功、プロの意地を見せた。その後は慶大の加藤が好投し8回、9回を抑えるも追いつくことはできず、惜しくもヤクルトに1点差で敗れた。
 惜しくも敗れてしまったが、予想以上の東京六大学選抜の奮闘振りに、スタンドからは六大学それぞれの応援団やファンから歓声が飛び、試合は大盛況。ヤクルトの古田監督も「実力は5分5分だった」と、東京六大学選抜の実力に驚いた様子だった。
 5番サードでスタメン出場した佐々木は「とても緊張した。プロの球はきわどいコースにどんどん来るのですごかった」とプロの実力を肌で感じた感想を語った。また「青木さんに『いいバッティングするな』と褒められてうれしかった」とも語り、あこがれのプロ選手との競演に満足そうな表情だった。