春季キャンプ直前情報

1999.01.01
 今月13日から静岡県で春季キャンプを行う明治。学校も長期休暇となり、2月に入ってからは野球漬けの日々を過ごしてきた。ここまで目立ったケガ人はなく調整は順調。キャンプは13日から20日まで沼津、21日から27日まで島田で行われ、その後28日から来月5日までは東海地方に遠征する。キャンプからは開幕メンバー入りを懸けた熾烈(しれつ)な競争がスタート。そこで目前に控えたキャンプインに向けて首脳陣、参加選手に意気込みを聞いた。

・川口監督
「バッテリーは昨年の主力が残っています。特に4年生の4投手は経験豊富なので、彼らの経験を生かして戦っていきたい。守り勝つ野球をする条件がそろっています。野手はキャンプでセカンド、ショートのレギュラーを探します。(候補は)主将の藤田はもちろん、ほかには渡部、千田。しかし、昨年の主力が抜けて例年以上に野手陣の見極めは難しい。そのためキャンプを通して慎重に見極めていきたいです。今はさまざまな場面を想定して選手には2つのポジションを守るように指示しています。今季は練習後の特守を積極的に行うなど、例年以上に選手たちの意気込みは高いです。(スタメンの)9人全員で戦えるチームづくりをしていきます」。

・善波コーチ
「投手陣は全体的に良い仕上がり。キャンプに良い状態で臨むことができます。野手陣は体力的な下地はできました。あとはキャンプでサインプレーなど頭を使った実戦形式の練習を行っていきます。セカンド、ショートのレギュラー候補は多い。キャンプにもたくさん連れて行きます。(ルーキーでメンバー入りした2人について)謝敷は打撃が良い、池永は強肩が魅力なのでキャンプに連れて行くことにしました。レギュラー争いはここからが勝負。キャンプではケガをしたらすぐに東京に戻します。まず沼津から島田に移るときにメンバーを絞ります。またOBが2軍の練習を見てくれるので良い報告があった選手とキャンプ組の入れ替えも随時行っていきます。そして島田から東海遠征に向かうときにさらにメンバーを絞る、または入れ替えを行います」。
・今関学生コーチ(商4)
「試合でプレッシャーに負けないように、ノックではエラーしたら罰ゲームをさせるなど工夫して練習しています。今季は投手中心の守れるチーム、打者が自らのタイプに合ったバッティングができるチームを目指したい」。
・藤田主将
「今は(守備では)実戦でエラーしないように一球一球を意識して取り組んでいます。打順が何番でも対応できるように走塁やバントの練習もしています。キャンプでは自分は飛ばしたりする打者ではないので自分は自分らしく、相手が嫌がるようなしぶといバッティングをできるように考えて練習していきたいです。あとはオープン戦でレギュラー争いになるのでレギュラーを取れるように頑張ります」。
・白石(ピッチャーリーダーに就任)
「これまでは中距離のランニングを行ってきましたが、キャンプからは短距離のダッシュをやって体のキレを出していきます。今は(オフに)たくさん走りこんだので、下半身が安定しています。キャンプでは投げ込み中心に行いフォームを固めてストレートのノビを上げたいです。今季はピッチャーリーダーになったので、先頭に立って練習するようにしています」 。
・久米(プロ注目のサイドスロー)
「今まで以上に走りこみの量を増やしています。キャンプでも走りこみます。また体を大きくしたかったので、今オフからウエイトトレーニングを本格的に取り入れました。筋力を付けて球のキレを上げたいです。変化球は今までいろんな球種を投げてきたけど、キャンプでは球種を絞って球の精度を上げたいと思っています」。
・水田(スライダーが武器の右腕)
「今は体づくりの時期なので坂道などきついですが走りこみを意識してやっています。今季は変化球ばかりでなく、ストレートで打ち取れるように精度を上げていきたいです」。
・古川(復活を目指す貴重な左腕)
「投手陣はランニングを中心に今まで以上に下半身強化に取り組んでいます。ブルペンには例年より1ヶ月ほど早く、新年明けてすぐに入りました。今はいつも練習の最後にブルペンに入って、疲れているときにいかに良い球が投げられるかを試しています。これまでは上半身だけで投げようとしていたけど、今は下半身の力を上半身に伝えるように下半身を使って投げています。自分は球のキレで勝負したい。特にストレートは打者に球速より速く感じるくらいにキレを磨きたいです。キャンプではストレートの精度を上げていきたい。今季は最上級生として下級生にいろいろなことを伝えていきたい。新年を明けてから自分の投球も意識も変わり、もう一段階上のレベルを目指しています。ボロボロになるまで練習したい。ほかの4年生3投手に負けないくらい頑張ります」。
・中野(リード面の評価が高い正捕手候補)
「今は守備中心に練習しています。具体的にはスローイングと捕球練習です。キャンプでもリーグ戦で全試合出場できるように守備力の向上を図りたいです。自分のほかにもいいキャッチャーがたくさんいますが、まずは自分が練習することが一番大切なのでとにかく練習します!」。
・行田(昨秋の雪辱を懸ける右の大砲)
「今季は左右にしっかり打ち分けるバッティングができるようになりたい。あと出塁率を上げたいです」。
・佐々木(右の大砲、4番候補)
「今季は打率を上げて、ヒットでいいのでここ一番のチャンスで打てるようになりたい。打撃練習でも試合を想定してやっています。守備はもしエラーしても“あれだけ練習していたらしょうがない”と思われるくらいにノックの数を受けます」。
・小林(雄)(俊足が武器、今オフから外野も練習中)
「今は外野とセカンドを練習しています。守備は内野の方が難しい。あと盗塁に関して昨年は自分でいけると思ったタイミングでもアウトになってしまうことがあり、足に対して自信がありませんでした。そのため自分で研究して初動浮可走法という走り方に取り組んでいます。粘れるバッティングと警戒されても走れるようになりたいです。(希望の打順は)1番を打ちたい。四球でも塁に出られるようになりたいです」。
・謝敷(打撃が売りの大物ルーキー)
「今は練習に付いていくのが精一杯。でもとても良い環境で練習しやすいです。一日一日を大切にしてがむしゃらにやりたい」。
・福本(打撃が魅力の外野手)
「ここ一番で打てるように力を付けたい。外野の生き残りが懸かっているのでしっかり存在感を見せたいです」。
・齊藤(陽)(リーグ戦出場経験が豊富な外野のレギュラー筆頭候補)
「ここまでは順調に調整できています。今年はパワーを付けてパンチ力のあるバッティングを目指したい」。
・小道(俊足巧打の強肩外野手)
「リーグ戦を戦い抜く体力を付けることが目標。昨秋に守ったので、ライトのポジションにはこだわりがあります」。

春季キャンプ参加メンバー
ポジション 名前(学部) 投/打 出身校

投手 久米勇紀(農4) 右投右打 桐生一高
白石守(商4) 右投右打 駒大苫小牧高
古川祐樹(理工4) 左投左打 春日部共栄高
水田裕(文4) 右投右打 愛知啓成高
岩田慎司(営3) 右投左打 東邦高
江柄子裕樹(文3) 右投右打 つくば秀英高
秦祐太(商3) 右投右打 日大三高
宮田隼(政経3) 右投右打 鵡川高
大越遼介(政経2) 左投左打 日大三高
黒沼克誠(理工2) 左投左打 春日部共栄高
成田隼人(商2) 右投右打 鵡川高
松橋拓也(商2) 右投右打 駒大苫小牧高
捕手 金子鯉一(政経3) 右投右打 明大中野高
田島一憲(商3) 右投右打 聖望学園高
中野大地(政経3) 右投右打 拓大紅陵高
安田亮太(文2) 右投右打 PL学園高
池永周平(営1) 右投右打 日大三高
一塁手 上宇都泰平(法4) 右投左打 桐光学園高
行田篤史(政経4) 右投右打 遊学館高
松井尊嗣(文4) 右投右打 大宮東高
二塁手 藤田真弘(法4) 右投左打 広陵高
梅田大喜(政経3) 右投右打 明徳義塾高
小林雄斗(政経3) 右投左打 新田高
越智竜一(商2) 右投右打 西条高
遠山裕太(商2) 右投右打 松商学園高
謝敷正吾(商1) 右投左打 大阪桐蔭高
三塁手 佐々木大輔(政経3) 右投右打 日大三高
佐藤政仁(政経3) 右投右打 青森山田高
西山市郎(法3) 右投右打 明徳義塾高
遊撃手 渡部和博(政経4) 右投左打 倉敷工高
千田隆之(営2) 右投右打 日大三高
外野手 齊藤陽太(商4) 右投両打 桐蔭学園高
福本真史(営4) 右投左打 花咲徳栄高
池田樹哉(法3) 左投左打 愛工大名電高
澤井義志(農3) 右投右打 駒大苫小牧高
房林靖治(農3) 右投右打 大阪桐蔭高
井上真輔(商2) 右投右打 佐世保南高
小林卓麿(文2) 右投右打 豊田西高
小町典史(営2) 左投左打 明大中野八王子高
小道順平(法2) 右投右打 二松学舎大附高
松永三四郎(営2) 左投左打 静岡高
※カッコ内の学年は新学年、ルーキーは入学予定の学部

☆キャンプ地へのアクセス☆
・沼津キャンプ・・・愛鷹球場(静岡県沼津市足高202) 
JR沼津駅南口富士急デパート前より富士急シティバス沼津ゴルフ場行き拓南下車、徒歩15分または運動公園行き終点下車
・島田キャンプ・・・島田球場(静岡県島田市横井4-19-1)
JR島田駅から徒歩約7分