早稲田に完封勝利し、4季ぶり新人戦優勝/東京六大学春季新人戦

1999.01.01
早稲田に完封勝利し、4季ぶり新人戦優勝/東京六大学春季新人戦
 昨日の猛攻18安打で、波に乗って迎えた決勝早稲田戦。本学は投打共に終始早稲田を圧倒し、完封勝利。4季ぶり29回目の優勝を飾った。

 早稲田の先発はリーグ戦経験のある福井。初回から148キロの速球を放るなどスタンドを沸かせるが、守備とかみ合わずリズムをつかむことができない。2回、松永(営2)が二塁打で出塁すると、早稲田・原の2失策で1点を先制する。また4回からは福井の制球が定まらず四死球などで無死満塁のチャンスを迎えると、成田(商2)の内野安打で1点を追加した。さらに5回には、安田(文2)・松永がヒットで出塁し、早稲田・白川の送球ミスの間に2点を奪う。7回にも敵失で1点を追加し、5-0と突き放した。

 内野の連携がうまくいかない早稲田に対し、本学は鉄壁の守備を見せ付ける。先発・成田はキレのある140キロ台の速球を武器に早稲田打線を抑えていく。3回に一死満塁のピンチを迎えるも、三振に打ち取るなど得点を許さず7回まで4安打零封した。また成田の奮闘に応え捕手・安田がダイビングキャッチのファインプレー、遊撃手・越智(商2)も軽快な守備を見せるなど、チームを盛り立てる。

 大量得点を奪ったのは8回。この回からリリーフした早稲田・大前から、代打・小林(卓・文2)が二遊間を抜けるタイムリーを放ち2点を追加。またワイルドピッチと松永のセンター前タイムリーなどで、この回一挙に4得点となった。その裏には門田(政経2)、9回には金森(政経1)、羽田野(営2)がリリーフし、いずれも零封した。結果は9-0と早稲田をまったく寄せ付けず完封勝利し、見事優勝を決めた。

 春季リーグ戦、本学は早稲田に敗戦している。今回はそのリベンジを果たしたといえるだろう。表彰式では今回主将を務めた遠山(商2)が優勝杯を受け取り、その後選手たちは松田(龍・政経4)学生コーチを胴上げした。勢いある1、2年生全員で勝ち取った今回の価値ある優勝。これから先、彼らがリーグ戦に出場し神宮で暴れ回る日が楽しみだ。

☆足を使えるチームへ
 2試合で計31安打と破壊力抜群の打撃力を見せたが、さらに注目したいのが遠山、松永、山口(将・政経1)を中心とした盗塁。2試合合計12盗塁という数字は、ここ4季の新人戦の中でもダントツだ。明治が毎年チーム作りをしていく中で課題となる「機動力を生かした走れるチーム」(川口監督)を実現してくれるのは彼らかもしれない。

☆1、2年生もレギュラー争いへ
 今大会上級生はスタンドで試合を観戦していたが、早稲田に9-0と圧勝した下級生の活躍にうかうかしてはいられないはずだ。特に四番としてチームを引っ張った千田(営2)、今日3安打の松永などは、秋季リーグ戦のレギュラーを獲得する可能性は十分にある。「早く試合に出たい」(安田)と口をそろえる下級生たち。3、4年生もガッツある下級生に刺激を受け、共にレベルアップしていってほしい。