
(6)雪辱を果たす秋 水田裕

「大学野球の中で1番の東京六大学リーグで野球がしたい」。そう思い明治に入学した水田(文4)が、初めて神宮に立ったのは1年春リーグ戦。いきなりの登板で緊張し、どうしようもなかった初のマウンドからもう3年半もたつ。水田は3年秋に最優秀選手賞を獲得し、今は投手陣の柱として明治を支える立場。順風満帆に投手としての道を歩いてきたが、最後にやり残したことが一つある。
ラストシーズンを迎えた今、水田の中に何か引っ掛かるものがあるとすれば、今春リーグ早稲田戦だ。明治と早稲田共に全勝同士、事実上の優勝決定戦となったこのカードで、1回戦の先発マウンドに上がった。早稲田の先発・須田とのエース対決、スコアボードに0を並べていく。しかし5回、6回に水田が2点を失い、結果2-0と完封負けを喫した。さらに翌日の2回戦でも水田は2点を献上。2試合で4失点という自身の投球に、「自分の役割を果たせなかった」と肩を落とした。
大学最後のシーズン、水田の目標は「1番大切な試合で抑えて勝つこと」。優勝を懸けた春季早稲田戦、大切な試合で打たれ敗北した屈辱を晴らさなければ、神宮を卒業することはできない。「今季、大切なのは自分の成績を気にすることではない。チームの勝利に貢献すること」。この秋、本学が優勝できるかどうかは水田の腕に懸かっている。
◆水田裕 みずたひろし 文4 愛知啓成高出 177㎝・73㎏ 右/右 投手
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