好機を生かし立教に先勝/東京六大学秋季リーグ戦

1999.01.01
 4試合にわたり熱戦を繰り広げた慶応戦から空き週を挟み、迎えた立教戦。開幕から好調の立教打線を零封し、実に20日ぶりの勝利を収めた。

 明治の先発は久米(農4)。初回、立教・中山が打ち上げたレフトへフライを、福本(営4)が目測を誤り捕球できず二塁打となる。春に勝った相手とはいえ、今季は法政から勝ち点を挙げた立教相手に平凡なミスは許されない。いきなりの守備の乱れに嫌な空気が流れる。

 だがこの回、相手の走塁ミスもあって0点に抑えると、その裏に早くも汚名返上のチャンスはやってきた。1番・小山(法3)がエラーで出塁すると、小林(雄・政経3)の送りバントでランナーは二塁へ。続く小道(法2)、行田(政経4)が連続死球で出塁し、一死満塁のチャンスで迎えたバッターは福本。注目の1年生投手・仁平(立教)の4球目をセンター前にはじき返す。ここで立教のセンターが打球を後逸。その間に一塁走者の行田まで生還し先制点を挙げた。相手のミスに付け込み、本学は1本のヒットで一挙に3点を奪う。

 先発の久米は2回以降もランナーを背負いながらもリズム良くアウトを取り、9回を5安打10奪三振で見事初完封勝利を挙げた。最後の打者・二場(立教)に対しては141キロの直球で見逃し三振に打ち取り、満足げな表情とガッツポーズを見せた。

 得点したのは初回のみと打線は低調だったものの、送りバントの多用やエンドランを仕掛けるなど、足を絡めてつなぐことを意識した攻撃が見られた。先頭打者が出塁したら送りバント。二死から出塁したら足の速い選手に代えて盗塁を試みる。主軸の佐々木(政経3)までもが犠打を記録しており、この試合はつなぐ野球、全員野球が徹底されていた。今カードだけでなく、来週以降にもつながる試合だった。