遠のくV…攻守に精彩欠き完敗/東京六大学秋季リーグ戦

1999.01.01
 早稲田戦に勝利した勢いそのままに最終カードの法政戦に挑んだ本学。だが、そこには大きな落とし穴が待っていた…

 本学の先発・久米(農4)は2回に5番・佐藤にソロホームランを打たれ1点を失ったものの、5回まではテンポのいい投球を展開していた。しかし6回に法政打線につかまってしまう。先頭の渡辺の安打を皮切りに、計5安打を浴びる。これに四球と味方の失策もからみ、この回だけで5失点。一気に試合を決められてしまった。降板した久米の後をうけたリリーフ陣も9回に再び集中打を浴び、さらに3点を献上。終わってみれば今季ワーストの9失点という最悪の結果となった。

 劣勢の中なんとか反撃に出たい打線は6回、これまで打ちあぐねていた法政先発の平野から3番・小道(法2)のホームランで1点を奪い、続く行田(政経4)も初球を捉え右前にクリーンヒットを放つ。しかし、5番・福本(営4)の打席で一塁ランナーの行田がけん制タッチアウト。高まった反撃ムードは一気に落ち込んでしまった。このあとはチャンスらしいチャンスも作れず結局、平野に完投を許してしまう。

 早稲田戦では少ない得点を、投手を中心とした守備で守り抜く野球ができていた。そして何よりも、勝ちたいという気持ちが選手たちに溢れていた。早稲田を倒し、気が抜けたわけではないだろうが、今日の試合では攻守においてそういったものがあまり感じられなかった。

 まだ勝負は終わっていない。優勝の可能性も残されている。泣いても笑ってもこれが最終カード。負ければその時点で4年生は引退となる。そうならないためにも、明日の試合は今日の悔しい思いをぶつけて、優勝への望みをつないでもらいたい。