立大に逆転負け 初戦で姿を消す/秋季木村杯新人戦

2023.10.24

 2023年最後の大会となる秋季木村杯新人戦が幕を開けた。春季木村杯新人戦(以下、春季新人戦)で王者となった明大は連覇を狙って立大との1回戦に臨む。2回裏に山田聖和内野手(農2=東海大菅生)の安打を契機に1点を先制すると、先発の徳田叶夢投手(法2=高松商)は3回無失点と試合をつくる。しかし徳田の後を受けた中継ぎ陣が打たれて逆転を許し、そのまま敗北を喫した。

 

◆10・21~10・29 秋季木村杯新人戦(早大東伏見グラウンド他)

▼10・22 1回戦(早大東伏見グラウンド)

 明大1―4立大〇

 

 1回戦

 立大

 明大

 

 「春のリーグ戦で結果を残せず後がないと思っていたので、とにかく今日は結果にこだわることを意識していた」(徳田)。立大の上位打線を相手に、背番号21の左腕は2回を無安打投球。3ボールノーストライクの状況でも慌てることなくフルカウントまで持ち込み、四球を出すことなく抑えた。3回表は2死一、三塁のピンチをつくるも、最後は一塁走者の挟殺プレーでしのぎ、3回無失点。「持ち味のストレートで押していってコースも突けたので、その分ヒットを打たれずにテンポよく抑えられた」(徳田)。今後に期待を膨らませずにはいられない登板となった。

 

 先制したのは2回裏。1死から山田が初球を叩き、三遊間を破るクリーンヒットを打つ。「ファーストストライクには変化球か真っすぐか、どちらかを張れば打てると割り切った結果」(山田)。次の打者の初球、相手捕手が球をこぼしたのを見てすぐに二塁へ進塁。2死三塁となり、山口駿外野手(政経2=日大二)が4球目を引っ張る。相手三塁手のファンブルの間に山田が本塁へ。幸先よく先制した明大は3回裏にも河野壮希内野手(営2=明大中野八王子)の二塁打で好機をつくるが、追加点とはならなかった。

 

 1-0で迎えた4回表は降旗淳史投手(営1=松本一)が大学初登板。2四球を出しながらも球威で無失点に抑え、5回表もマウンドへ。しかし2死一塁から連打を浴びて逆転を許した。明大は7回にも2点を失い、1-4と劣勢に。それでも8回から登板した小磯孝平投手(政経2=日大二)は2回3奪三振無失点。「流れを変えるピッチングをしたいなと思っていた。先頭に死球を当ててしまい、うまくいかない感じだったが粘れた」(小磯)。打線の奮起を促す投球となったが、その打線は5回を最後に安打が打てず、反撃の糸口を見出せずに敗戦した。

 

 春季新人戦で優勝を飾っていただけに、初戦で敗退した衝撃は大きい。今回チームに足りなかった点について「組織力とバッティングが足りなかった」と振り返った山田。また「春は優勝っていうのに対して、秋は1回戦で負けたっていうのは、キャプテンが情けなかったなと感じている」(山田)と、春秋連続で新人戦の主将を務めた自身の責任を痛感していた。今年度の明大準硬式野球部の活動は終了し、来年度の大会からは新体制となる。「組織力を高めていって、日本一を目指せるチームをつくっていきたい」(山田)。〝逆襲の明治〟は〝頂戦の明治〟へと変化を遂げ、その歩みを進める。

 

[北原慶也]

 

試合後のコメント

山田

――試合全体を振り返っていかがですか。

 「なかなか打てない状態が続いて、そこが課題。課題は見つかったので、それをつぶしていって、春のリーグ戦につなげたいです」

 

――個人として、今後に向けての意気込みをお願いします。

 「やっとヒットを打てたので、次は春のリーグ戦、関東選手権はスタメンを取り続けられるような選手になりたいと思います」

 

小磯

――ランナーを背負った場面で考えていたことはありますか。

 「特に気負いすぎることなく、普通にやることだけを意識していました」

 

――良かった点と課題はありましたか。

 「ピンチの中でいつも通りというか、普通に投げられたっていうのは良かったです。課題としては、点差がついて負けている状態で、流れを持っていきたいときにランナーを出して苦しいピッチングをすると(流れを)こっちに持っていけないので、ちゃんと締めることができなかったのが課題です」

 

徳田

――春季新人戦で優勝したゆえのプレッシャーはありましたか。

 「春優勝している分、プレッシャーもあってメンバーとかは多分緊張していたと思います。自分も春全然活躍できなかったので、新しい気持ちをもって自分のピッチングをしっかりやろうと考えていました」

 

――3回のピンチの場面で意識したことはありましたか。

 「絶対いつかはピンチが来るなと思っていたので、気持ち的にも1、2回抑えてから余裕も出てきたので、自分的にはピンチに感じることなく強気で投げることができました」