
東大戦初戦をコールド勝ち/東京六大学秋季リーグ戦
自力優勝の可能性がなくなった明大。東京六大学秋季リーグ戦(以下、秋季リーグ戦)最終週を迎え、東大との連戦に臨んだ。初回に先制こそ許すものの、活発な打線が序盤から火を噴き、3回以降は試合の主導権を握る。終わってみれば13安打12得点と効率の良い攻撃で10点差をつけ、7回規定によりコールド勝ちを収めた。
◆9・2~10・22 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)
▼10・14 対東大1回戦(法大多摩グラウンド)
〇明大12―2東大
1回戦 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
計 |
東大 |
1 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
× |
× |
2 |
明大 |
0 |
3 |
3 |
3 |
0 |
2 |
1× |
× |
× |
12 |
先発の近藤吏矩投手(営3=札幌一)は初回表、先頭に四球を与えた後に2安打を浴びて失点を許す。2回表こそ三者凡退に抑えたが、3回表は再び安打を2本打たれ1失点。2死一塁から四球を出したところで降板した。2番手で起用されたのは松浦寿和投手(法3=明大中野八王子)。前回の慶大との連戦でいずれも無失点に抑えたリリーバーは「準備はできていて、近藤にはこれまで自分たちが助けられたので、自分たちが助ける番だなっていう気持ちで行った」(松浦)。二塁手の失策で2死満塁となるも、続く打者には3球勝負で遊ゴロに打ち取り、ピンチを脱した。
打線は2回裏から4回裏に計9点を挙げた。攻撃の中心にいたのは金澤永輝主将(法4=花巻東)。2回裏は先頭打者として打席に入り、左安打を放つ。3回裏は無死一、二塁の場面で回り、初球をバント。俊足を飛ばし安打にして好機を広げると、その後宇津木一朗内野手(営3=川越東)の適時三塁打で6点目のホームを踏んだ。さらに勢いは止まらず、4回裏は2死三塁で左翼手後方への適時打。一度は三塁で止まったものの、相手守備のもたつきを確認すると本塁へ豪快にスライディング。この日4打数4安打の活躍を見せた。「みんなでこうやって野球するのも最後なので、かみ締めて1打席、ワンプレーやっていきたい」(金澤)。好調をキープしたまま最後まで戦い抜くことを誓った。
3回表のピンチを抑えた松浦は5回裏まで投げて被安打わずか1、3奪三振の好救援を見せると、打席ではヒットも放ち、ベンチを盛り上げた。6回表は田知本奨投手(農4=獨協)が秋季リーグ戦初登板。満塁のピンチをつくったものの、無失点に抑えてベンチから温かく出迎えられた。7回表は正富健投手(法4=佼成学園)が立大戦以来のマウンドに上がり、3者連続三振と完璧な投球を披露した。「4年間やってきたものをなんとか出し切ろうって思いで臨んだので、結果が出て良かった」(正富)。チームは7回裏に髙橋駿太外野手(営4=日大二)の適時打で10点差とし、規定によるコールドで勝利した。
この試合では田知本と三橋海斗外野手(情コミ4=桐生)が初めて秋季リーグ戦でそのベールを脱ぎ、鍵山源太内野手(営4=桜美林)は久々の出場でチームメートから歓声を浴びた。今の4年生について「本当に下手くそって言われ続けて、でもなんとか食らいついてやってきたのが自分たちの代」(正富)。明大準硬式野球部員として出場できるのは残り1試合。グラウンドに整列する最後の時まで、4年生として、最上級生として、一野球選手として輝いた姿を見せる。
[北原慶也]
試合後のコメント
金澤
――試合を振り返っていかがでしたか。
「点差が開いたっていうのはありますが、いろんな選手が出て、みんなすごいいい顔してプレーしていたので、それが嬉しかったです」
――同じ4年生の正富選手はどのような選手ですか。
「普段からもいじられてますが、練習になったら誰よりも走ったり、ブルペン入ったりとか、ずっと頑張ってる姿を見ていたので。それが最後4年生のリーグ戦でしっかり結果として結び付いているのが本当に嬉しいし、みんなもそうなんじゃないかなって思います」
正富
――ベンチからの声に笑顔を見せて、声を出して投げていた場面が印象的でした。
「声出すキャラみたいなところで通ってここまでやってきたので、いじりもありながら、今日は聞く余裕があって、周り見ながら投げれて、充実してました」
――4年間を振り返っていかがでしたか。
「公式戦での出番はほとんどなかったですが、最後チームの勝利の力になることができたので、苦しい時本当に多かったですが、腐らず努力し続けてきて良かったなと思います」
松浦
――ピンチで登板して無失点に抑え、その後も三振を取れていましたが、いかがでしたか。
「テンポよく守備からリズムをつくって攻撃につなげようっていう意識で、ストライク先行していった中でゾーンに投げたら三振が取れました。狙ってはないですが、自分の中でもいいリズムで、守備も助けてくれました」
――最終戦に向けて意気込みをお願いします。
「自分たちができる限りのことを尽くして勝てたらっていうふうに思います」
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