打撃戦を制せず 慶大に2連敗で勝ち点落とす/東京六大学秋季リーグ戦

2023.10.02

 序盤で失点を許すも連打で追い付き、田村陽大内野手(農3=花巻東)の本塁打で一時は3点のリードを得ることに成功。しかし、投手陣が踏ん張れず3回表に5失点と再び勝ち越しを許す。その後は慶大投手陣を攻略することはできず敗北。慶大相手に2連敗と勝ち点を落とす結果となった。

 

◆9・2~10・22 東京六大学秋季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)

▼10・1 対慶大2回戦(早大東伏見グラウンド)

 明大8-10慶大○

 

 2回戦

 慶大

10

 明大

 

 序盤から激しい点の取り合いとなった。優勝に向け、絶対に落とせない試合となった慶大2回戦。しかし、先発の森慎之介投手(商2=佼成学園)が初回表から連打を浴び4失点と苦しい立ち上がりに。それでも「昨日と違って、低めの変化球を振らないで見極めをしっかりできていたから連打で点数が取れた」(田村)。直後の初回裏には前國藤海斗外野手(政経2=明大中野)のセーフティーバントでの出塁から打線がつながり、こちらも4得点。試合を振り出しに戻した。明大打線は勢いそのままに2回裏にも連打から1点を追加し勝ち越しに成功。さらに走者を1人置いて、打順は今大会の打率が4割超えと好調の田村へ。「ピッチャーが変わってすぐだったので、初球を狙って一発で仕留められて良かった」。今大会第3号となる2点本塁打で3点のリードを奪い、流れを完璧に引き寄せたかに思われた。

 

 「四球やミスが絡んでの失点なので、そこの失点が勝敗を分けた」(金澤永輝主将・法4=花巻東)。3回表には四死球や失策で1死満塁のピンチを背負う。すぐさま2番手の久木田斗馬投手(法4=明大中野八王子)をマウンドへ送るも連打と押し出し四球で3失点。同点に追い付かれ、なおも1死満塁のピンチが続き3番手の松浦和寿投手(法3=明大中野八王子)がマウンドへ。「昨日は、外中心で逃げの投球をしてしまって打たれたので、今日はインコースやゾーンへの投球を中心に強気の投球を意識した」。これ以上の失点が許されない場面で気持ちの強さを見せた松浦。続く打者に低めの球を打たせると打球は三塁手の正面へ。ホームから一塁へと渡り、併殺でしのぎ切るかに思われたが痛恨の悪送球でアウトにすることはできず。ボールが後ろへと転がる間に2人の走者が生還し7―9と逆転を許した。

 

 その後は松浦、近藤吏矩投手(営3=札幌一)、上井健太朗投手(農4=札幌一)と盤石の投手リレーで回以降はわずか1失点に抑えたものの、明大打線も回以降は無安打に抑えられ8―10で敗北。慶大相手に勝ち点を落とし、優勝の可能性が消滅した。

 

 「次で最終戦になってしまったので、今までやってきたことを最後までやり切りたい」(金澤)。混戦となり、まだ先が読めない状況の秋季リーグ戦。最終戦となる東大戦を2連勝で終え、上位進出へ望みをつなげたい。

 

[倉田泰]

 

試合後のコメント

金澤

――昨日の試合の9回からの流れで、初回裏に4点返しました。

 「攻撃陣は昨日の9回の攻撃を今日の入りでつなげようという話をしていました。初回の4点は昨日の勢いをしっかりつなげられたかなと思っています」

 

田村

――昨日の試合から改善した点はありますか。

 「個人としては、昨日の試合で低めの変化球に手を出して、全然後ろにつなぐことができなかったので、今日は低めより浮いてきた球をしっかり叩こうって決めた結果が今日の打撃につながったのかなと思います」

 

――試合後のミーティングではどのような話がありましたか。

 「本当は2勝して優勝に近づきたかったんですけど、また来週に東大戦があるので、まずはそこに向けてしっかり勝てるようにっていう話がありました」

 

松浦

――前に投げていた投手の方との会話はありましたか。

 「打たれた球種の話とかはせず、自分が抑えてくるからみたいな、そういう前向きな言葉をかけたら行ってこいっていう感じで送り出してくれたので、気楽にというか、強気で投げることができました」

 

――東大戦への意気込みをお願いします。

 「最後は東大戦で勝てる雰囲気というか、ちょっと油断しがちなところあると思うんですけど、油断せずにたくさん点を取ってしっかりと勝ち切れるように頑張りたいと思います」

Powered by Froala Editor