上田2ランで快勝 立大をスイープ/東京六大学秋季リーグ戦

2023.10.02

 2回裏に今季初スタメンの宮田知弥内野手(商2=横浜)の適時二塁打で先制すると、3回裏に上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)の2点本塁打で試合の主導権を握った。投げては蒔田稔投手(商4=九州学院)が6回2/3を1失点にまとめ今季2勝目。立大との対戦成績を2勝0敗とし、三つ目の勝ち点を挙げた。


(明)○蒔田、藤江、浅利―小島河

立)●小畠、沖、佐山―戸丸

【安】(明)8(立)6

【本】(明)上田(3回)

【三】(明)上田(7回)

【二】(明)宮田(2回)◇残塁10 ◇犠打4 榊原(1回)、堀内(2回)、宮田(6回)、浅利(8回)

 

 前日から打線を入れ替えて臨んだ2回戦。不振の加藤巧也内野手(商3=大阪桐蔭)に替わり一塁には宮田が入るラインアップ。全体的に序盤から狙い球が明確で、2回裏の先制点は入れ替えた下位打線が機能した。5番の小島大河捕手(政経2=東海大相模)が内野安打で出塁すると、1死二塁で7番の宮田が3球目を左中間に運んだ。1回戦を落とし後がない立大は、連投の小畠一心投手(立大)を先発に立て、沖政宗投手(立大)、佐山未来投手(立大)と右投手をつないだものの、1番から8番まで左打者を並べた明大打線に対して効果的な継投策を取ることができなかった。3回裏の上田の本塁打はリーグ戦通算10号。上位の飯森太慈外野手(政経2=佼成学園)や宗山塁内野手(商3=広陵)らが極端なシフトを取られ苦しむ中、本塁打を含む3安打を記録した復調傾向の上田の活躍は好材料。本塁打の直前には、前節までと内野の布陣が異なる立大内野陣の二塁けん制の連携ミスが見受けられた。バッテリーを含む立大ナインの動揺を見逃さず、インコースの直球をさばいた見事な一打だった。

 

 投手陣は休養十分の蒔田が東大2回戦以来の先発登板。強い直球で押す昨年度までの強みに、カットボールやスプリットで球種を偽装する新たなスタイルを確立したのが今季の蒔田。不運な内野安打などで1点を返された6回裏は1死一、二塁からスプリットで連続三振。7回表2死で交代した後は藤江星河投手(政経3=大阪桐蔭)、浅利太門投手(商3=興国)が登板した。打線の調子がもう一つ上がらない中でも、投手陣の層の厚さは他大学を圧倒していると言える。

 

 次戦は空き週をはさみ、第4週終了時点で同率首位の慶大と対戦。注目は2回戦の先発投手が誰になるか。実績を考えれば蒔田か早大2回戦でも先発している石原勇輝投手(商4=広陵)で間違いない。残す2カードは慶大、法大と上位校との対戦。ドラフト前の難しさや配慮はあれ、ある程度のパターンを確立しても良い時期だろう。

 

[上瀬拓海]