
慶大に快勝 2季連続のアベックV/東京六大学春季フレッシュトーナメント

試合は1点を追う6回表内野ゴロの間に同点とすると、続く7回表は中村凌輔捕手(文2=鎌倉学園)、千田光一郎外野手(商2=東海大菅生)の連続適時打で勝ち越した。投げては先発の毛利海大投手(情コミ2=福岡大大濠)が7回1失点の好投。最後は大川慈英投手(国際2=常総学院)が締め通算42回目の優勝を果たした。
(明)◯毛利、郷原、大川―中村
(慶)竹内、中村、木暮、●荒井、田上―坪田、森村
【安】(明)8(慶)5
【三】(明)中村(7回)
【二】(明)八谷(6回)、(慶)真田(3回)、森村(8回)、今津(8回)◇犠打3 友納(1回)、衛藤(7回)、八十(8回) ◇残塁9 ◇盗塁0 ◇失策0
今季最終戦となるフレッシュトーナメント決勝戦。終盤の集中打が試合を決めた。序盤は相手先発・竹内(慶大)の140キロ前後の直球とスライダーのコンビネーションに苦しんだものの、7回表に今季のリーグ戦で4試合に登板した4番手・荒井駿(慶大)を捉えた。先頭の若狭遼之助外野手(商1=星稜)が打撃妨害で出塁すると、1死二塁から中村が適時三塁打。続く千田が初球の変化球をたたいて左前に運ぶとこれが決勝点に。いずれも打撃妨害で出塁を許した直後、早いカウントで勝負したい相手バッテリーの心理をついた見事な適時打であった。
投手陣では毛利にも先発起用のめどが立った。この試合の毛利は終始力みがなく、スライダーやチェンジアップなど、変化球のバリエーションも出色。失点した3回裏以外は全く相手を寄せ付けない好投を見せた。特に右打者の懐に消えるスライダーにはキレがあり、7回を3安打1失点にまとめ、奪三振は7を数えた。今大会2試合に登板した大川の活躍も大きな収穫だ。昨秋のフレッシュトーナメントで肘を負傷した大川だが、ケガが癒えた今季は武器の直球の威力が増した。この日も2段モーション気味のフォームから最速151キロを記録し、相手打線を圧倒。万全な状態であれば来季のリーグ戦で出番があるだろう。
投打に新戦力の活躍が光った今大会。悪天候により2試合が全日本大学選手権後にずれ込んだのも幸いしたか、多くの選手が経験を積んだ。出番をうかがう日本一の競争が強さの源泉だろう。
[上瀬拓海]
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