4点先取も立大に逆転負け 後半勝負に課題/東京六大学春季リーグ戦

2023.05.02

 1回表と3回表合わせて4点を先取した明大。前回の試合で引き分けた立大に今日こそ勝利をと挑んだ立大2回戦だったが、序盤の勢いむなしく3回裏に連打で一挙5点を奪われる。その後明大も無死満塁の好機をつくり2点を返すなど奮闘を見せたが、直後に立大の4番打者に2点本塁打を打たれ再び逆転。最終6―7で立大に悔しい敗戦を喫した。

 

◆4・1~5・21 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)

▼5・1 対立大戦2回戦(早大東伏見グラウンド)

 明大6―7立大〇

 

 立大戦

 明大

 立大

×

 

 「勝ち試合だと思っていた」(土屋真之介内野手・営3=明大中野八王子)。1回表、2死一、二塁の場面から、福田竜大外野手(商3=鎌倉学園)が捉えた当たり適時中安打となり1点を先制。さらには、続く宇津木一朗内野手(営3=川越東)適時中安打でもう1点を追加し初回から勢いに乗った。「前の試合でファーストストライクを見逃してしまった。今日は初球から積極的にいけたのがかった」(宇津木)。また3回表にも、福田の左前打で1死一、三塁の好機をつくると、宇津木が1ストライクからスクイズを成功させ1点を追加。そして前試合で唯一打点を挙げた好調の土屋が左翼に大きな適時二塁打を放ちさらに2点を奪取。4―0と立大を大きく突き放す。明大の好調と勢いを感じる目の覚めるような当たりが勝利を予感させた。

 

 しかし直後の3回裏、ピンチは突然に訪れた。先発していた近藤吏矩投手(営3=札幌一)が立大打線に捉えられてしまう。先頭打者から二塁打含む4連打を浴び2点を失うと、救援として数々のピンチを抑えてきた浦田光投手(法4=明大中野八王子)がマウンドに上がった。それでも、勢いづいた立大打線を止められない。スクイズと適時打を受けさらに痛い3失点。選手を勢いづける立大の声出しや気迫に押され一挙5点を失い、4-5とリードを奪われる展開となった。

 

 1点を追いかける明大は、4回表、無死満塁から金澤永輝主将(法4=花巻東)の一ゴロの間に1点を返すと、続く田村陽大内野手(農3=花巻東)の犠飛で勝ち越しとなる追加点を挙げた。しかし直後の4回裏には、小磯孝平投手(政経2=日大二)が無死一塁から立大の4番打者に左翼への2点本塁打を打たれ、6-7と再び逆転される。これ以上点を与えたくない明大だったが、その後さらに死球と左安打が続き無死一、二塁のピンチに。それでも小磯は臆することなく捕手のミットに力強い球を投げ込んでいく。落ち着いた投球で見事連続3アウトを取り、4回裏を本塁打の2失点のみで切り抜けた。この回以降も、久木田斗馬投手(法4=明大中野八王子)ら中継ぎ陣が4回無失点の力投。これに応えたい明大打線だったが、好機での一本が出ず悔しい逆転負け。あと一歩が遠かった。

 

 「最近接戦で勝てていない。詰めが甘いというか、チャンスでの一本を打てるようにしないといけない」(宇津木)。4点先取をしながらも勝てなかった要因。金澤は、前半の多彩な攻撃に比べ「後半の攻撃の流れがよくなかった」ことだと振り返る。後半の攻撃と好機でのあと一本。見えた課題の克服にこれからも奔走していくに違いない。ひとまず次の立大3回戦は勝って笑顔で締めくくり、勝ち点獲得への望みをつなげたい。

 

[布袋和音]

 

試合後のコメント

金澤

――ライナーをキャッチしたりバントをうまく処理したり、今日は守備の面でも活躍がありましたがそれについてはいかがですか。

 「自分のプレーでチームを盛り立てていい流れに持っていけたらいいなと思うので、チームが勝つために守備も頑張っていきたいと思っています」

 

――これまでも好投が続いている中継ぎの投手陣についてはいかがですか。

 「明の今年度の売りというのは、投手の層の厚さです。継投で後ろにいい投手がいてどんどんつぎ込んでいくスタイルなので、今日はたまたま投手陣が打たれて逆転されてしまったんですけど、今までずっと投手陣が抑えてきてくれていました。なので今日は野手が頑張らなければいけない日だったのですが、最後逆転できなかったのは投手陣に申し訳ないです。立大がバット振れていて勢いがあったので、流れに乗せてしまったなと思います」

 

福田

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「立教は声をすごい出していて、勢いがあるチームなので、流れに乗せてしまったというのが今日の敗因というかくなかったところです。チームとしてはミーティングでも話したのですが、前半は点数をたくさん取れたけど、5回以降は0点だったのでそこで1点でも取れていれば違ったのかなと思います」

 

宇津木

――スクイズを決めていましたが、それについてはいかがですか。

 「前々から打てないチームだというのがあって、バント練習は徹底してやってきていたので自信を持ってできたかなと思います」

 

土屋

――スタメンとしての出場は前回が初めてと聞きましたがそれについてはいかがですか。

 「いや、もうめっちゃ緊張しています。だけど、スタメンは楽しいですね」

 

――現在スタメンとして起用されている要因や練習で頑張ってきたことなどはありますか。

「調子いいからそれを見てくれて。あとは練習量を増やして集中してやっているのでその成果かなと思います」