
村田完封むなしく 打線沈黙で痛い引き分け/東京六大学春季リーグ戦

昨年度唯一勝ち点を逃した宿敵慶大との試合は、1時間45分と異例の短時間決戦。明大はエース・村田賢一投手(商4=春日部共栄)が9回98球1被安打の好投と野手陣の堅い守備で無失点に抑える。それでも相手投手の要所を締める投球を前に本塁を踏むことができず、痛い引き分けとなった。
(明)村田―小島河、菅原
(慶)外丸、森下―宮崎
【安】(明)5(慶)1
◇犠打2 小島(5回)、村田(8回)◇併殺0 ◇残塁7 ◇盗塁1 飯森(4回)◇失策0
この日の主役は間違いなく村田だ。先頭打者にいきなりヒットを許し、犠打で二塁まで進まれるも、簡単に直後の打者2人を打ち取る。このリズムが終盤まで続いた。緩急を駆使し、打たせて取る投球で球数は毎回10球前後と好テンポ。その好投にバックも応え、内野陣の速い送球に外野のランニングキャッチと村田を盛り立てる。試合を通じて三塁を踏ませず、昨季の早大1回戦以来の100球以内での完封勝利達成かと思われた。
そこに立ちはだかったのは相手先発の外丸(慶大)。ボール先行の中、ストライクゾーンに来た速球を明大ナインは仕留め損ない凡打の山を築く。それでもチャンスはあった。4回裏2死二、三塁では147キロのストレートなどに苦しみ、得点できず。8回裏には2死一、三塁のチャンスで、打者は宗山塁内野手(商3=広陵)。今季1安打と苦しむ主軸は初球に手を出しセカンドゴロに。投手が代わった9回裏にもチャンスの芽はあった。上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)は打席内で粘りを見せ、本塁打と思われた大飛球を飛ばすもファール。最後は微妙なコースを突いた球を見逃し、三振に取られた。その後も堀内祐我内野手(文4=愛工大名電)が四球で出塁するが、後続にヒットが出ず試合終了。悔しい引き分けだった。
プロ併用日のため9回打ち切りとなった今試合。勝ち点を手にするには野手が奮起して好機をモノにすることが不可欠。頂をつかむため、宿敵を超えることができるか。
[西田舞衣子]
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