投手力光った慶大戦 2本塁打で突き放す/東京六大学春季リーグ戦

2023.04.17

 春季リーグ戦2週目。優勝のためには絶対に負けられない慶大1回戦で見事勝利を飾った。4回表には安藤朗内野手(政経3=日大二)の2点本塁打と田村陽大内野手(農3=花巻東)の3点本塁打で合計5得点。慶大を大きく突き放した。5回裏には適時打で2点を返され3点差に縮められるも、その後は投手陣の粘りの投球と光る好守で慶大の逆転を許さなかった。

 

◆4・1~5・21 東京六大学春季リーグ戦(早大東伏見グラウンド他)

▼4・16 対慶大1回戦(早大東伏見グラウンド)

○明大6-3慶大

 

 慶大戦

 明大

 慶大

 

 昨年度の秋季リーグ戦では連敗を喫し苦杯をなめた慶大戦。「秋も負けているので1点差でもいいから勝ちに行く」(田村)。リーグ戦優勝のためには必ず勝たなければいけない相手との対戦であった。初回裏、四球と安打で先制点を奪われる。それでも2回表には安打と死球で好機を作り、すぐに押し出しの1点を奪取。明大の勝利への強い思いがこの1点を引き寄せた。

 

 「ホームランは正義」をまさに体現したかのような試合だった。4回表には2死二塁から安藤内野手が本塁打を放ち2点を追加。「打った瞬間は入るとは思っていなかった」(安藤)。さらに、続く山田聖和内野手(農2=東海大菅生)が左翼に伸びる二塁打を打つとチームは勢いに乗った。その後も金澤永輝内野手(主将・法4=花巻東)が四球を選び2死一、三塁の好機を作り上げると、続く4番・田村が一振りでこの試合に決着をつけた。田村の打球は中堅手の頭上を越えて見事本塁打となり3得点。この回一挙5得点を奪い6―1とした。

 

 「今年は守り抜くチーム」(笹川健太郎投手・文4=明大中野八王子)。この試合では複数本塁打や長打が出たものの、本来は守りからリズムを作るチームだ。その言葉通り、今試合はエラーもなく、救援でマウンドに上がった選手たちは無失点で明大の勝利に大きく貢献。5回裏には四球と適時打などで2点を奪われ3点差に追い上げられるも、投手陣の粘りの投球が慶大の逆転を許さなかった。今日先発し試合を作り上げた笹川は「変化球でカウントを取れたのはよかったが、四球を出してしまったところが反省点」と次戦以降を見据えている。安定感のある投手陣が今後も明大の勝利を支えていくに違いない。

 

 リーグ戦優勝に向けて次戦も絶対に負けられない。「チャンスで1本出せるように、チーム一丸となって戦っていきたい」(田村)。昨年度秋に涙をのんだ慶大戦。その時の雪辱を、今こそ果たしたい。

 

[布袋和音]

 

試合後のコメント

安藤

――慶大にはどのようなイメージを持って挑みましたか。

 「やはり先制して逃げ切るっていうイメージで入ってそれができたでよかったです」

 

――4回無失点の中継ぎ陣を後ろで見ていていかがでしたか。

 「8回は少し危なかったですけど、それ以外はすごい安心感がピッチャー陣にあって、すごいありがたいです」

 

――次戦に向けての意気込みをお願いします。

 「次勝たなければ今日勝った意味ないので、次も前半から皆で一丸となって勝てるように頑張ります」

 

笹川

――今日の試合を振り返っていかがですか。

  あまり調子よくなかったのですが、後ろにたくさんピッチャーがいたので、できるところまで投げようかなという感じでした」

 

――次回に向けての意気込みを教えてください。

   「今日は四球を出してしまったので、もう少し長いイニングで投げられるように頑張って、優勝に向けて頑張りたいと思います」

 

田村

――本塁打が出ました。打ったときの感触はいかがでしたか。

  「正直入るとは思わなかったです。センターに取られるのではないかくらいで走っていたら歓声が聞こえたのでよかったなと思います」

 

――秋季リーグ戦では悔しい思いもした慶大戦、今回どのような意気込みで臨みましたか。

  「優勝するためには一戦も負けられないので、秋も負けているしもう1点差でもいいから勝ちにいくくらいで必死に食らいついた結果、勝ちにつながったと思います」

 

――次戦に向けての意気込みをお願いします。

  「この試合ほど多分長打とかホームランとか出ないと思うので、チャンスで1本出せるように、チーム一丸となって戦っていきたいと思います」