投手陣が粘投 1点リードを守り切り社会人相手に勝利/春季オープン戦

2023.03.30

 先発・石原勇輝投手(商3=広陵)は制球力に課題を見せたものの、要所を締め6回を3安打無失点に抑える好投。その後の投手陣も安定した投球を見せ1失点に抑えた。一方の打線は7回裏に内海優太内野手(令5商入学=広陵)が適時打を放ち先制。この2点を守り切り接戦を制した。

 

 

 社会人野球の強豪・セガサミーを迎えた今試合は昨季、中継ぎで活躍をした石原が先発。初回は制球が定まらず不安な立ち上がりとなるも、その後は打たせて取る投球で凡打の山を築いた。そしてこの日一番の山場は6回表。四球と安打が絡み二死満塁のピンチとなる。しかし「もう一踏ん張り頑張ろうという気持ちで挑んだ」と冷静さを保ち、続く打者を右飛に抑えた。終わってみれば6回を投げ3安打無失点と上々の投球。「球の威力や変化球のキレは自分の中でもいいので微かなズレを修正したい」。リーグ戦に向け収穫と課題の両方を得る試合となった。7回以降は藤江星河投手(政経2=大阪桐蔭)、浅利太門投手(商2=興国)、渡部慎之介投手(情コミ3=桐蔭学園)の3投手で継投。その中でも藤江はこの日、ストレートのキレが抜群。安定感があるテンポの良い投球で3者凡退に抑え、調子の良さを伺わせた。

 

 一方の打線は塁には出るものの、その後が続かず1点が遠い展開に。6回まで互いに無失点と膠着(こうちゃく)した試合となる中、均衡が破られたのは7回裏。堀内祐我内野手(文3=愛工大名電)が内野安打で塁に出ると、この日初打席の水谷公省外野手(政経2=花巻東)がレフトへの二塁打を放ち二死2、3塁のチャンスに。そして迎えた打者は期待のルーキー・内海。「チャンスだったので絶対に走者を返すバッティングをしようという思いで打席に立った」。初球を振り抜き、打球はセンターへ。ここで奪った2点が決勝点となり明大は接戦を制した。

 

 ここまでのオープン戦を振り返ると、打撃陣の得点力不足が懸念されているが、1試合の失点数が3点以下の試合が大半を占めており投手陣調子の良さ、充実ぶりが伺える。開幕まで残り10日間を切り、オープン戦も残すところ2試合となった明大。開幕までにどこまで調子を上げられるか。43度目の頂に向け、一直線に進み続ける。

 

[佐藤あい]

試合後のコメント

石原

――今日の投球振り返っていかがでしたか。

 「少し四球が多くてボール先行だったので、自分的には良くない投球でした。ピンチが多かったですが、粘り切れたところがよかったです」

 

――リーグ戦が近づいてきてチームの雰囲気はいかがですか。

 「最近このような僅差で勝っていて、勝ち切る力もついてきていますし、チームの雰囲気もいいですし、いい状態だと思います」

 

内海

――自身のアピールポイントを教えてください

 「長打も打てて率も残せるということと、勝負強さがあるのでそこが自分のポイントだと思います」

 

――春シーズンではチームの中でどのような存在になりたいですか。

 「とても色々な良い選手がいるので目立つ訳ではないですが、ここぞという場面でチャンスをもらったときに一本を出せるような選手になりたいです」